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巨大インフラ萌え? 明石海峡大橋の写真などSNSで拡散、外国人に「インフラツーリズム」人気

2018/08/22

 ダムや高速道路、橋などの公共施設を巡る「インフラツーリズム」が、外国人観光客から注目を集めている。もともと国内向けに開放されていたが、たまたま訪れた外国人客が撮影した画像がSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で国境を越えて拡散し、彼らの新たな旅行候補地となった。政府も有力な観光資源とみて、取り込みに本腰を入れている。(秋山紀浩)

明石海峡大橋の管理用通路で記念撮影する外国人観光客たち

 「インターネットや友達からの紹介で訪ねてみたが、想像を超える大きさで驚いた。これほど長いつり橋は地元にないので、とても感激しました」

 淡路島と神戸を結ぶ世界最大のつり橋、明石海峡大橋(全長3911メートル)を支える主塔(約300メートル)の頂上からの景色や管理通路などを見学できるツアー「ブリッジワールド」に参加した香港人のフォン・シレンさん(60)は満面の笑みを浮かべた。この日午前のツアー参加者は計42人。このうち、8人は外国人観光客が占めた。

 平成17年のツアー開始当初、海外からの見学者は1%にも満たなかったが、昨年は約1万2千人のうち約20%を外国人観光客が占めた。特に多いのは台湾や香港からの観光客で、主催する本州四国連絡高速道路の担当者は「兵庫、大阪からの観光客の次に台湾が多い」と話す。

 参加者を呼び込む原動力となっているのが、SNSやブログへの投稿だ。受け入れ態勢に限度があるため、海外向けのPRは積極的にはしていない同ツアーだが、エレベーターで昇ることができる主塔頂上で見学者が撮影した写真がネット上で人気を集め、新たな参加者を巻き込んでいるという。「非日常的な画像が撮影できると、口コミを中心に人気が広がっているようだ。受け入れが増えてきているので、英語と中国語での音声案内を用意するなど対応を進めている」と同高速道路・神戸管理センター(神戸市垂水区)の布廣淳史副所長は説明する。

 埼玉県東部を流れる地下河川「首都圏外郭放水路」(総延長6・3キロ)も人気の一つだ。中でも、同県春日部市の地下50メートルに設置された「調圧水槽」は、高さ18メートル、サッカー場ほどの広さの空間に、重さ500トンの柱が59本も並び、「まるで地下神殿のよう」とネット上で注目されている。

 管理する国土交通省江戸川河川事務所によると、約2万人の見学者のうち1割程度が海外客とみられ、英語による解説パネルやスマートフォン用の多言語アプリを導入するなど、対応を進めている。

 国交省も巨大インフラの観光資源化に力を入れており、28年には全国各地にあるダムや道路、橋などを紹介する専用のウェブサイトを開設。民間を含めた約400件のツアーを紹介し、インフラツーリズムを推進している。

 海外からのインフラツーリズムの参加者はまだまだ限定的というが、同省公共事業企画調整課の担当者は「アンケートで需要を調査し訪日客に合ったツアーを考案するとともに、専用サイトの多言語化などを検討し、観光資源としてのインフラの魅力を発信したい」と話している。

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