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小型スーツケースの機内持ち込み客増加 対応に苦慮、基準見直しも (

2018/08/17

 格安航空会社(LCC)の台頭などを背景に、客室内に持ち込める小型のスーツケースが人気を集めている。荷物の預け入れに追加料金が必要なLCCの利用者や受取時間を省きたいビジネス客から選ばれ、メーカーも品ぞろえを拡充する。一方、収納棚は限られ、乗客間のトラブルや遅延も発生。航空会社は持ち込み基準を見直すなど対応に苦慮している。

 お盆休み前の7月末、東京の東急ハンズ新宿店。2階の売り場には80種以上のスーツケースが並ぶ。買い物客は客室に持ち込める基準内のサイズかどうかを専用ゲージで確認していた。売り場担当の小林伸介さん(45)は「ここ数年で小型のスーツケースの取り扱いが増え、売り場の約3割を占めている」と話す。

成田空港で小型スーツケースを引く乗客=6日

 日本の多くの航空会社は、100席以上の機体への持ち込み基準を3辺の合計が115センチ以内、さらに各辺は55センチ、40センチ、25センチ以内と設定。重さは会社ごとに7キロか10キロ以内などと定めている。

 バッグメーカーのエース(東京)は、基準に合わせてスーツケースを開発し、持ち込めるサイズの売り上げは年々増加。2018年上半期は、前年同期比で10%以上増えた。

 原因の一つがLCCだ。国土交通省によると、国内、国際の両路線とも利用者は増加傾向。18年夏ダイヤでは国際線旅客便のうち27.1%を占め、行き先は短期間で気軽に旅行できる近距離のアジアが多い。

 エースには、預け入れの追加料金を節約したいというLCCならではのニーズに加え、「荷物受け取りを省略したい」「同行の上司を待たすわけにはいかない」といったビジネス客からの声も寄せられているという。

 旅客機は、全ての荷物を収納し、安全と確認するまで出発できない。日本航空の客室乗務員、佐藤一菜さん(34)は「持ち込み荷物が増え、乗務員は収納スペースの確保に汗だくになっている」と打ち明ける。

 乗客が満杯の棚から荷物を移動させようとして落とし、頭に当たった人ともめたケースもあった。同社は17年2月から、前の座席下に荷物を置いてもらいやすいように、国内線の搭乗ゲート付近に汚れ対策の収納袋を置くなど対策を進める。

 ピーチ・アビエーションでは一部の乗客が基準を超える荷物を持ち込んだために出発が遅れたことも。現在は荷物2個、計10キロまで認めているが、10月末から計7キロに変更する。重量オーバーなら預け入れ対象となるため、持ち込みの減少につなげる狙いがある。

 佐藤さんは「基準を守り、預け入れも検討していただきたい」と呼び掛けている。

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