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韓国の背中は見えた 関西3空港一体アピール、目指すは世界30位以内

2018/05/02

 神戸空港が4月1日に民営化され、関西国際空港と大阪(伊丹)空港と合わせた関西エアポートによる3空港一体運営が始まった。アジアのライバル空港が近年、旅客数を伸ばし世界でも存在感を高める中、利用者数が計5千万人に迫る3つの空港を手にした関西エアは「世界でも他にない」という規模での一体運営を進めることで、これまでは遠かった世界への攻勢を強める。(阿部佐知子)

 「5千万人狙う」

関西エアポートによる運営が始まった神戸空港。一体運営される関西3空港で「KANSAI」をアピールする(彦野公太朗撮影)

 神戸空港の運営が始まって約1週間後の4月9日、自治体や取引先、株主企業関係者を招いて関西エアが開いたパーティーで、エマヌエル・ムノント副社長は「2018年には神戸を含めた3空港で(利用者)5千万人を狙う。世界で30位以内に入る」と話した。

 関空の平成29年度の利用者数(速報値)は2880万人。伊丹空港は1567万人、神戸空港は307万人だった。3空港の合計は過去最高の4755万人。近年、アジアからの観光需要の高まりに加え、格安航空会社の就航が相次ぐことなどから、関空の利用者は右肩上がりだ。

 空港運営会社でつくる国際空港評議会(本部・カナダ)が4月9日に発表した2017年の世界の空港の旅客数上位20のランキングでは、8540万人が利用する羽田空港は、前年から順位を上げて世界で4位。アジアでは、2位に中国の北京、8位に香港、18位にシンガポール、19位に6215万人が利用する韓国・仁川国際空港が入った。

 関西エアの山谷(やまや)佳之社長は「5千万人になれば、羽田は無理でも仁川が視野に入る」と力を込める。

 アジアのライバルが先行

 関空は平成6年、「アジアの国際ハブ空港」を目指し開港した。ハブ空港は、車輪の中心のハブにスポークスが集まるように、航空路線網の中心となり乗り継ぎ機能を持つ空港。国内線の羽田、国際線の成田と役割が分かれていた東京と違い、国内線から国際線の乗り継ぎができ、またアジアと欧米などを結ぶことも目指した。

 ただ膨大な建設費を償還するため設定した高額な着陸料が国際路線誘致を難しくしたほか、伊丹に比べ中心地から遠い立地から、国内線ネットワークの形成も思うようには進まなかった。

 その間存在感を高めていったのが、アジアのライバルたちだ。1998(平成10)年6月に香港が大規模な国際空港をオープンすると、2001(平成13)年には隣国の韓国で仁川国際空港が開港。シンガポールのチャンギ国際空港は、次々と新しいターミナルを建設し拡充していった。これらの空港は関空が目指していたハブ空港として成功し、利用者数で関空を上回っていった。

 課題はアジア偏重

 ハブ空港としては出遅れながらも、近年台頭する格安航空会社(LCC)を積極的に誘致する戦略への転換などが功を奏している関空。ただ、就航路線がアジアに偏っていることなど課題もある。3空港を最大限に活用した路線誘致などを進めるほか、空港の運用時間などの規制緩和などについても地元自治体らと協議していく必要がある。

 山谷社長は「このような大規模の空港で、あたかもひとつの空港のように3空港で1つの空港システムを構築する試みは、世界でも類をみない」と、始まったばかりの一体運営に意欲を示す。目標の5千万人の旅客数を早期に達成し、世界に向けて「KANSAI」を今以上にアピールすることが、名実共に世界有数の空港に近づくための一歩だ。

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