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伝統の抹茶、より身近に 訪日客やSNSでも話題、スイーツも人気

2018/05/01

 緑茶の中でも茶道などで提供される抹茶はお菓子やアイスクリーム、飲料などに取り入れられている。最近では家庭やオフィスでも手軽に本格的な抹茶を味わえる商品が販売され、より身近なものになってきた。抹茶を使ったスイーツビュッフェが会員制交流サイト(SNS)などで話題となり、訪日外国人の注目も高まっている。(牛島要平)

 家庭でも手軽に

抹茶を使ったビジネスに注力するネスレ日本。「キットカット ミニ 桜抹茶」は訪日客の定番のお土産として人気だ(須谷友郁撮影)

 ネスレ日本(神戸市)のコーヒーマシン「ネスカフェ ドルチェ グスト」シリーズ(定番モデルの「ジェニオ2 プレミアム」は税抜き希望小売価格1万2190円)は、専用カプセルをセットして抽出量を調節するだけの簡単な操作で家庭などでも本格的なコーヒーが飲めるのが売りだ。

 平成28年10月には、同シリーズ向けの「宇治抹茶」(16個入りパックで同908円)の販売をスタート。注がれた抹茶は、まるで茶筅(ちゃせん)で泡立てたように口当たりがやわらかく、苦みとともに心が落ち着く。顧客からは「家でも抹茶が飲めるとはびっくり」などと驚きの声が寄せられたという。

 昨年3月には抹茶をコーヒー「ネスカフェ」、チョコレート「キットカット」と並ぶ事業の第3の柱として位置づけ、製品・サービスを展開すると発表した。日本の伝統的な飲み物にもかかわらず、抹茶の日常的な飲用率は国内でも約1%にとどまっており、需要の伸びしろが大きいと考えたのが理由だ。

 ネスレ日本が抹茶が他の緑茶の約2倍のポリフェノールを含み、健康に良いことをPRして販売促進に力を注いだ結果、29年の国内量販店での抹茶製品(抹茶オレやラテを除く)の市場(売上高ベース)規模は、27年の約2倍にまで急拡大した。そのうち約56%のシェアを同社が占めている。

ビュッフェに殺到

 「ハイアットリージェンシー大阪」(大阪市住之江区)では4月14日から、抹茶を使ったスイーツが楽しめるビュッフェ「抹茶マニア スプリング」(料金は税抜き4500円)を7月1日までの日程(土日・祝日のみ)で開催している。

 「抹茶マニア」は28年から、春、秋、クリスマスなどに、テーマを変えながら開催。同ホテルで料飲次長を務めていたスウェーデン人の男性が「イチゴのスイーツビュッフェの次は抹茶がブームになる」と提案したのがきっかけだった。

 写真共有アプリ「インスタグラム」などのSNSで情報が広がると話題に。期間中は20~30代の女性らを中心に、120席が予約であっという間に埋まる。

 “インスタ映え”を意識して、「抹茶クリームやチョコレート、フルーツなどをバランス良く配置し、春と秋で色合いを変えて季節感を出している」(同ホテル)のも人気の秘訣(ひけつ)だ。

宿泊業にも広がり

 海外でも「matcha(抹茶)」の魅力は広く知られており、抹茶体験を目当てに来日する外国人は多い。ネスレ日本が22年から空港限定で販売しているチョコレート菓子「キットカット ミニ 桜抹茶」(税抜き希望小売価格150円)などは「日本のお土産として定着している」(ネスレ日本広報)という。

 抹茶の関連ビジネスは飲食だけではなく、宿泊業にも広がりをみせている。

 高級ホテル・旅館運営の星野リゾート(長野県軽井沢町)は今年1月、抹茶の原料となる「てん茶」の生産量が全国首位の京都府和束(わづか)町に、新たな宿泊施設を建設する計画を発表した。

 山の傾斜に広がる茶畑の景観は文化庁の「日本遺産」に認定され、訪日客にも人気が高まりつつある。同社は茶畑の美しい景観などを「観光資源」として活用し、誘客を図る考えだ。

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