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訪日外国人に鉄道アピール 沿線の魅力掘り起こす

2018/03/15

 訪日外国人の利用を促そうと、鉄道会社が沿線の魅力のアピールに懸命だ。ゆったりとした暮らしや文化を大切にする「スローライフ」が都市の近辺で体験できるとして、外国人の間でも口コミや会員制交流サイト(SNS)で人気が広がっている。

 ◆ギャップに驚き

阪神電気鉄道の子会社が運営する六甲ケーブル=神戸市(提供写真)

 東京急行電鉄の世田谷線沿線の豪徳寺(東京都世田谷区)を昨秋、観光ガイドに案内され訪れた外国人旅行者は「招き猫が密着しているのが映える」と写真を撮影。世田谷八幡宮(同)では「住宅街に現れる神社に日常の日本を感じた」と、ガイドブックにはない良さが喜ばれた。

 東急電鉄は、ガイドと外国人観光客をつなぐサイトを運営するハバー(神奈川県鎌倉市)と平成29年に提携、外国人の視点で沿線の魅力再発見に取り組んでいる。世田谷線は地域住民の通勤通学に利用される生活路線で、担当者は「観光名所が少ないと思っていたが、宝が埋まっていた」と話す。

 外国人が書き込んだSNSを見て日本人の観光客も増加、電車の利用が伸びたという。「人気のスクランブル交差点がある渋谷から30分以内で、昔ながらの日本の良さが残る静かな場所に行けるギャップが受けている」(担当者)と説明する。

 ◆ツーリストパス

東京・世田谷八幡宮を観光する訪日外国人ら(提供写真)

 一方、関西の阪急阪神ホールディングスは24年から外国人旅行者向けの乗り放題乗車券「ツーリストパス」を販売、鉄道を利用した関西周遊客の呼び込みに力を入れている。24年度の実績は約2万枚で、28年度には約44万枚に大幅増加した。

 特に市街地に隣接して交通の便が良い神戸・六甲山は家族でゆっくり過ごせるレジャー施設が並び、集客への期待が強い。「人工スキー場は大阪、京都の近くで雪を手軽に楽しめると好評で、アジア圏では珍しいケーブルカーも楽しんでもらえる」(観光担当者)と手応えを感じていた。

 ◆空港近く生かし

 南海電気鉄道は和歌山市駅の再開発を進めており、32年にホテルや商業施設が開業する予定だ。南海電鉄が乗り入れる関西空港には大阪・梅田よりも近く「インバウンドの需要を増やしたい」(広報)と意気込む。

 ホテル最上階に紀の川が望める露天風呂を設け、フロントは英語や中国語に対応する。商業施設には地元の食材を扱った飲食店の誘致を進める。

                  ◇

 ■写真から場所特定 JTBがAI使いアプリ

東京・豪徳寺の招き猫を手に笑顔を見せる外国人旅行者(右、提供写真)

 JTBは、日本マイクロソフトやナビタイムジャパンと協力し、人工知能(AI)を活用した訪日外国人向けスマートフォンアプリを開発したと発表した。場所が分からない観光地の写真を読み込ませると、場所を特定して情報を表示する機能などを備えた。

 アプリは「JAPAN Trip Navigator」(ジャパン・トリップ・ナビゲーター)で、利用は無料。当初から対応する言語は英語だが、順次他言語にも拡大する。iPhone(アイフォーン)向け、アンドロイド向けも提供する。

 100通り以上の観光モデルプランや観光スポットの情報を調べることができるほか、質問を入力するとキャラクターが答えてくれる。平成32年までに200万人の利用者獲得を目指す。

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