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ホテル開業ラッシュ、民泊拡大…供給過剰で価格競争激化の懸念

2018/03/14

 訪日外国人の宿泊需要を狙って、ホテルの開業ラッシュが続いている。国内外の大手チェーンのほか、異業種の参入も多く、東京五輪が開催される2020年には主要都市の客室数が16年比で3割増える見通しだ。民泊市場の拡大も見込まれ、客室不足への懸念から一転、供給過剰に伴う価格競争の激化を心配する声も出てきた。

ストライプインターナショナルが東京・渋谷に開業した、和をテーマにした内装のホテル

新規参入

 「和をテーマにした内装で外国人の需要を取り込みたい」。カジュアル衣料大手のストライプインターナショナル(岡山市)は2月、東京・渋谷に店舗併設型のホテルを初めて開業。企画を手掛けた篠永奈緒美クリエイティブディレクターはこう意気込みを語った。

 こうした新規参入がホテル市場に相次いでいる。婚礼大手テイクアンドギヴ・ニーズは東京・渋谷に、キャンプ用品のスノーピークは神奈川県横須賀市にそれぞれ宿泊施設を開業した。良品計画も来年春をめどに東京・銀座にホテルを開く計画だ。

 不動産サービス大手のCBRE(東京)の調べでは、東京や大阪、京都など主要8都市の客室数は20年末時点で約33万室と、16年末から32%増える見通しという。

変調の兆し

 増えるのはホテルだけではない。楽天やJTB、京王電鉄など大手企業が民泊市場に進出した。民泊最大手の米エアビーアンドビー日本法人の田辺泰之代表は「6月施行予定の住宅宿泊事業法でルールが明確になり、市場拡大に弾みが付く」と指摘。同社もリクルートホールディングスと提携し、物件の大量確保に向けて動きだした。

 「20年にホテルの客室は不足しない」。みずほ総合研究所は1月下旬に公表したリポートでこう指摘した。これまで訪日観光客の増加で客室不足を懸念する声が多かったが、開業ラッシュや民泊新法の影響を考慮したところ、客室が逼迫(ひっぱく)する可能性は低下したという。

 一部の地域では変調の兆しも出ている。英調査会社STRによると、大阪府内のホテルの収益性を表す指数は16年に前年比で2.3%伸びたが、17年は1.0%減とマイナスになった。

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