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カジノ設置数 3カ所から拡大へ 政府が具体数提案見送り 自民党の拡大論に配慮

2018/03/05

 政府は2月28日、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)を設置できる区域の数について、自民党のIR実施法案の検討部会で政府案の提示を見送り、与党に議論を委ねた。カジノの誘致を望む自治体が多いことを踏まえ、自民党内で区域数の拡大を求める声が多いことに配慮した。

米ラスベガスのカジノ(芳賀由明撮影)

 カジノの解禁は平成28年に成立したIR整備推進法で決まった。カジノ運営の具体的制度はIR実施法で定めることになっている。区域数は推進法の付帯決議に「厳格に少数に限る」と明記されているが、北海道や愛知、和歌山、大阪、長崎などで誘致の動きが広がっている。政府は当初、区域数を全国3カ所に絞り、運営実態を精査した上で拡大する方針だった。一方、政府は誘致する地元自治体の地方議会が計画を議決によって承認することを義務づける方針を示した。

カジノ具体案迷走 自民部会、積極派VS慎重派割れる

 カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案をめぐり、与党内で、観光振興を掲げ導入に積極的なグループと、ギャンブル依存症を不安視する勢力のせめぎ合いが続いている。設置区域数や入場料、入場制限などで双方の主張がぶつかり、カジノの具体案はなかなか定まらない。

 「まずは2、3カ所に絞るべきだ」

 「IRによる観光振興効果を及ぼすには数が必要ではないか」

 自民党の28日の検討部会は、カジノの設置区域数に関して、積極派と慎重派がそれぞれの主張を展開した。

 政府はこれまで、自民、公明両党に「世界最高水準の規制案」を示し、懸念の払拭に努めてきた。

 日本人や国内在住の外国人を対象にした入場料については「安易な入場の抑制を図りつつ、客の過剰な負担にならない額」として2千円を提示した。海外で客から料金を徴収するケースは少なく、検討を重ねた上での提案だった。

 だが、自民党では集客力の低下を懸念し「不要だ」といった否定的な意見が続出。一方、慎重派の多い公明党では「安すぎる」との指摘が大勢を占めた。入場回数の上限を週3回、月10回までとする政府の規制案も賛否が分かれている。

 カジノをめぐっては、すでに複数の自治体が誘致に名乗りを上げており、政府関係者は「極めて政治的な判断になる」と語る。政府は今国会に実施法案を提出する方針だが、調整は難航しそうだ。(長嶋雅子)

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