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エアビー、中国投資を倍増 昨年の利用者146%伸び 個人旅行狙う

2017/04/03

民泊仲介サイト世界最大手の米Airbnb(エアビーアンドビー)が中国に熱い視線を注いでいる。投資や従業員を増やすほか、サービスの幅も拡大。3億人のミレニアル世代に個人旅行が広まる巨大市場を狙う。

エアビーアンドビーはこのほど、中国のブランド名に愛を込めて歓迎し合うという意味の「愛彼迎(Aibiying)」を採用した。投資額を2倍に、従業員を3倍に増強する計画も明らかにした。中国は旅行者数で世界最大の市場だ。

チェスキー最高経営責任者(CEO)によると、同社は中国内の物件登録数を2016年に倍以上の約8万件に増やした。今年はコンサートチケットやレストランの予約ができる新サービス「トリップ」を上海で提供する計画。さらにオペラの舞台裏見学といった地域のイベントを予約できる「エクスペリエンス」も3月に開始した。

201704031157_2-300x0.jpg今年1月、春節を前に帰省や旅行する人々で混雑する北京駅

中国では、3億人のミレニアル世代に個人旅行が広まりつつある。チェスキー氏によると、エアビーの中国人ゲストは16年に146%と急激な伸びを示した。

上海でインタビューに応じたチェスキー氏は「中国には、これまでとは違う方法で世界を見たいと考える、全く新しい世代の旅行者がいる。われわれは愛彼迎やトリップが、彼らが世界中の人々やコミュニティー、地域と出合うきっかけになることを望んでいる」と期待する。

エアビーアンドビーの企業価値は300億ドル(約3兆3400億円)を超える。関係者によると、最近は黒字転換の達成を追い風に、アジア進出の勢いを強める。08年の創業以来、同社は30億ドル超を調達し、世界的な総合旅行会社を目指している。

中国大手企業との関係構築にも努めてきた。14年には中国の電子商取引(EC)最大手アリババグループと提携し、宿泊料を同社の電子決済サービス「支付宝(アリペイ)」で容易に支払えるようにした。IT大手のテンセント(騰訊)とも契約し、メッセージアプリ「微信(ウィーチャット)」にも対応。さらに16年には上海、深センなど4つの大都市当局と観光推進事業での協力を開始した。

ただ、地場同業大手の途家との競争は避けては通れない。同社は45万超の物件を登録し、その件数は増え続けている。インターネット旅行会社で世界2位の携程旅行網(シートリップ)や米エクスペディア傘下のホームアウェイから出資を受ける。中国人旅行者のニーズへの理解が強みだ。

一方、エアビーアンドビーは、増加傾向にある外国への旅行者向けに、世界中にある多くの物件を提供できる。同社の試算では16年、海外に向かう中国人旅行者は142%増え、同社を外国で利用した中国人は530万人を超えた。チェスキー氏は、世界中の人々をつなぐという同社の目的の達成には中国が鍵だとし、「世界最大の国、つまりこの国から着手したい」と語った。(ブルームバーグ Feng Cai)
 

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