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大手商社、新人発掘で全国行脚 「磨けば光る」逸材を求め海外にも触手

2017/03/07

大手総合商社が新入社員の発掘で人事担当者を全国に行脚させて説明会を開いたり、海外での採用活動を活発にしたりする動きを強めている。多様な人材を確保し、商社を視野に入れていなかった逸材を発掘するのが狙いだ。人気就職先の商社の取り組みは、同様に世界展開するメーカーや金融業にも波及しそうだ。

201703071124_1-300x0.jpg双日がインドネシアの大学で開いたセミナー=2月(同社提供)

三菱商事(本社・東京都千代田区)は2015年から全国各地での採用活動に本腰を入れた。変化に応じて事業を構築する総合商社では多様な人材が欠かせないからだ。1シーズンに約80カ所で説明会を開き、実績がなかった大学からも採用して門戸を広げた。

豊田通商(本社・名古屋市中村区)も静岡県や広島県の大学を回るなど、首都圏や関西圏以外での採用活動に力を入れる。昨年3月に広島県で開いたセミナーには約60人が参加し、「女性も海外で働けるか」などの声が上がった。担当者は「磨けば光る原石のような学生がいる」と話す。製造業との協業が多く、理系の学生の採用も積極的だ。

双日(本社・東京都千代田区)が今年2月下旬にインドネシアの大学で開いたセミナーには約100人が出席した。「どのように世界に貢献していこうとしているのか」「重点ビジネス分野は何か」などの質問が相次いだ。担当者は「総合商社について聞かれるのも初めてだが、関心を持つ学生は多い」と手応えを感じていた。

双日は東南アジアのトップ大学を回り、新人発掘を進めている。13年入社のリマックスさん(25)もその一人だ。インドネシア出身で香港の大学にいたときに説明を聞き「面白そうだ」とエントリーした。石炭・金属本部に配属され東南アジアでの仕事に夢をはせる。

採用活動の変化も影響している。インターネットで多数の会社に申し込めるようになったため、就職希望者の業界研究や企業分析が希薄になったとされる。適性検査や面接で商社向けの回答をする志望者もいるが、入社してから合わないと思い退社する例も少なくない。

ある大手商社の担当者は「語学力を含めたスキルは入社してからでも磨けるが、商社向きの性格はつくれない。地方や海外には人材がまだまだいる」と期待する。

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