Logo sec

「IRって何やねん」大阪府市が4月に新部署、住民理解へ説明会

2017/02/01

カジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備推進法が昨年12月に施行されたのを受け、大阪府と大阪市が同市の人工島・夢洲(ゆめしま)へのIR誘致の動きを加速させている。

1月31日に有識者らに課題を議論してもらう「IR推進会議」を設置したほか、4月には府市共同の新部署「IR推進局」も立ち上げ、府民向けの説明会を各地で開く方針。国による候補地選定に向け、積極的な姿勢をアピールするとともに、誘致に対する府民の理解を広げる狙いがある。

候補地選定にらみ

201702011810_1-300x0.jpg「IRは日本にないので市民府民が不安に思うところがたくさんある。『IRって何だろう』というのを正確に伝えるのが大事だ」

31日午後、大阪市役所。府市のトップが集う「副首都推進本部会議」で、吉村洋文市長はIR推進会議の重要性をこう強調した。

この日、IR推進会議の座長に溝畑宏・大阪観光局長の就任が決定。学識経験者や経済・福祉関係者らを交え、ギャンブル依存症対策や治安維持のほか、大阪のIR構想の素案も検討していく予定だ。

府市は、会議の事務局機能を担う「副首都推進局」も新設する方針で、共同設置の議案を2月開会の両議会に提出する。

府市が組織固めを急ぐのは、年内にも実施法が施行された後、実際にIRを開業できる候補地の選定が控えるためだ。

候補地をめぐっては、横浜市や北海道、長崎県佐世保市などとの競争が予想される。府の担当者は「夢洲は将来的な拡張も可能。大阪は人口も多く労働力も確保でき、国際空港に近いのも強みだ」と自信をのぞかせるが、他都市でもIRによる経済効果が検証されるなど、誘致活動は着々と進んでいる。吉村市長は会議後、記者団に「課題対策や国と交渉すべきことを準備するのは、今やらなければ遅い」と危機感を示した。

当面は依存症対策

府市関係者は今後の取り組みの中で「しばらくはギャンブル依存症対策がメインになる」と打ち明ける。

1月26日、府が大阪市内で開いた府民向け説明会には、平日の夜にもかかわらず約200人が参加し、関心の高さをうかがわせた。

IRの仕組みや海外の事例、開業後は毎年6300億円などと試算される経済波及効果の説明を受けた参加者からは、IRによる大阪の活性化を期待する声も聞かれたが、「ギャンブルで地域振興というのは問題があるのでは」といった懸念が根強かった。

府市は今後も同様の説明会を開き、府民らに理解を求める考えで、新年度予算案に説明会の開催費用などとして計約4600万円を計上する方針だ。

「(IRを設置できるのは)日本の中で1カ所か2カ所。全国どこでもやれる話ではないので選ばれるように準備をしている」

31日、吉村市長と並んで取材に応じた松井一郎知事は、候補地選定への意気込みをこう述べたうえで、「リスクについても府民にきちっと説明しなければならない」と強調した。

 

あわせて読む

大阪市

もっと見る
「大阪市」の記事をもっと見る

規制緩和

もっと見る
「規制緩和」の記事をもっと見る

地方創生

もっと見る
「地方創生」の記事をもっと見る

大阪府

もっと見る
「大阪府」の記事をもっと見る 「IR法」の記事をもっと見る