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カジノ解禁が現実味、ディーラー養成スクールが盛況 1カ所で2000人雇用期待

2016/12/12

国内でのカジノ解禁が現実味を帯びてきた。自民党は今国会中のカジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備推進法案の成立を目指す。拙速な審議への批判が高まっており、ギャンブル依存症対策など課題も山積しているが、都内の養成学校でカジノディーラーを志す卵らは「解禁が待ち遠しい」と雇用創出のチャンスに期待を寄せている。

成長分野で働く

201612121127_1.jpgルーレットの練習をする「日本カジノスクール」の生徒たち=新宿区

法案が衆院内閣委員会で可決された翌日の3日、新宿区の「日本カジノスクール」では、ディーラーを目指す生徒らが、チップの置かれたルーレットのテーブルに向かって、配当金計算に頭を悩ませていた。

実技の練習場にはバカラやブラックジャックといったカードゲームや、ルーレットのテーブル計7台が並ぶ。杉並区の高田敦士さん(33)は10年間勤務したサービス業の会社を辞めて9月に京都から上京した。

本場のカジノは未経験だが、「これから成長する全く新しい分野で働きたい」と入学を決めた。合法化されるまでは、海外のカジノで経験を積み、いずれは国内のカジノで働きたいという。

八王子市のアパレル店員、岡本陽子さん(38)は昨年、旅行先のラスベガスでカジノを体験し「華やかな世界を見てディーラーの格好良さにひかれた。年齢も性別も関係なく働けるので、合法化されたら転職して国内で働きたい」と目を輝かす。

スクールは平成16年に日本初のカジノディーラー養成機関として開校。授業ではゲーム進行の技能のほか、カジノで使う英会話や文化、接客などを学ぶ。

約600人に上る卒業生のうち、約100人は海外や豪華客船など合法化された本場のカジノで活躍している。残る約500人は、国内の模擬カジノ施設やパーティーのイベントで腕を磨いたり、社会人として働いたりしながら解禁の日を待つ。

長年カジノ解禁へ向けて取り組んできた大岩根成悦校長(46)は合法化の動きに、「歴史的な一歩を踏み出せた。諦めずにイチかバチかでやってきたがようやく賭けが実りそう」と笑みをこぼす。

開校当初の16年度には多くの入学者がいたが、その後は下降の一途をたどり、東日本大震災発生後の24年度は最少に。東京五輪開催が決まり、安倍晋三首相がシンガポールのカジノを視察するなど合法化の機運が高まった26年度以降は復調し、現在は35人の生徒が在籍している。

内閣委での可決以降、資料請求の問い合わせは約10倍のペースで、ホームページのアクセス数も5倍以上の伸びという。

雇用・外貨獲得期待

大岩根校長は、「シンガポールクラスのIR施設ができれば1カ所で約2000人のディーラーが必要になり、雇用や外貨獲得が大きく期待できる。ギャンブル依存症など課題はあるが、丁寧に国民に説明して、負のイメージを拭い去ってほしい」と期待を膨らませている。
 

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