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「電子基板萌え」が大ブレーク 環状線がスマホ・ICカードケースに 海外からも「クール」、大阪のメーカー開発

2016/11/28

大阪・吹田市のメーカーが開発した、電子基板で電車の路線図や地図をデザインしたICカードやスマートフォンのケースが話題だ。複雑に入り組む路線図ははんだ付けで描かれ、自動改札を通過すると赤いLEDランプが点灯する。あらゆる電子製品に内蔵されながら、普段はなかなか目にしない電子基板をデザインに取り入れた斬新さが海外の人たちにも「クール!(かっこいい)」と評価されて注文が殺到。現地メディアから取材を受けるなど人気は世界に広がっている。(猿渡友希)

基板に萌える「moeco(モエコ)」…日本の精密で美しいデザイン、高い技術力

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※駅名がイニシャルで…。大阪駅のLEDが光るFLASH関西回路線図iphoneケース(電子技販提供)

開発したのは、大阪府吹田市の電子基板メーカー「電子技販」。従業員は19人で、主にETCゲートや駅の電光掲示板のプリント基板を製造している。「生粋の基板好き」を自称する北山寛樹社長(45)が開発したきっかけは平成25年秋、「東京出張時に複雑な路線図が回路図に見えたから」という。

北山社長は約1カ月かけて、路線図を見ながらパソコンソフトを使ってマウスで1本ずつ路線を描き、プリント基板で路線図をデザイン。北山社長自身の「基板萌(も)え」から名付けた「moeco(モエコ)」のブランド名でまず名刺入れを商品化した。

デザインした基板に電子部品をはんだ付けし、樹脂で覆う。すべて本物の部品を使う本格仕様で、26年1月、東京の路線図柄の名刺入れ(税抜き1万5000~1万6500円)を販売したところ、男性を中心に人気が出て、約100個が売れた。

すぐにiphone用のスマホケースやICカードケースも開発し、関西版の路線図も製作。ケースの大きさによって駅数は変わるが、関西版は最大251駅を網羅する。大阪駅には赤色LEDを実装。メールを受信したり自動改札を通ったりすると、大阪駅(関西版)や東京駅(東京版)のランプが赤く光る。

こうした「路線図シリーズ」の他にも、京都や米・ニューヨーク、仏・パリの街の地図を電子基板で再現した「回路地図シリーズ」も開発。例えばニューヨークならエンパイアステートビルに赤色LEDを実装し、セントラルパークや自由の女神も描くなど、地図を忠実に再現している。

商品がSNSで紹介されると、女性らから「かっこかわいい」、海外からは「クール!」と人気が拡大。1時間に約10件のペースで注文が入り、2日で約200個が完売した。

 昨年9月には高い技術力が評価され、日本固有のものづくりを支えた革新的な商品を認定する経済産業省のクールジャパンプロジェクト「The Wonder 500」に選ばれた。米国、カナダ、香港などから注文が相次ぎ、今年1月にはタイのテレビ局の取材も受けた。iphoneケースは1万3000~1万6000円(税抜き)と高額ながら、すでに約5000個を販売した。

 現在、大阪や東京の雑貨店や美術館などで販売しており、今後はタイのバンコクや上海、台湾でも販売予定。北山社長は「日本の精密で美しいデザインと技術力の高さを、この大阪から世界中にアピールしていきたい」と意気込んでいる。
 

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