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ハラール認証団体などが飲食店向けの統一審査基準策定へ 訪日ムスリムの信頼確保目指す

2016/11/23

ムスリム(イスラム教徒)の戒律に沿ったメニューを提供している飲食店向けにハラール認証を発行している団体などが、認証の審査基準の統一に動き出した。来年4月、新たな認証団体「日本ムスリム評議会」(仮称)を設立する。これまで各団体は独自の基準で戒律に沿った「ハラール認証」を与えていたが、基準を統一してムスリム客が安心して飲食店を利用できるよう認証の信頼性を高める。

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※記者会見する日本ハラール協会のレモン史視理事長(左)と日本ムスリム協会の遠藤利夫理事=東京都台東区

国内でのハラール認証活動を行っているNPO法人日本ハラール協会(本部・大阪市)と、イスラム教の布教活動を行っている宗教法人日本ムスリム協会(本部・東京都品川区)が22日記者会見し、明らかにした。このほか、ハラール認証を発行している有力2団体が参加し、基準を策定。他の認証発行団体にも参加を呼び掛ける。


日本国内では、複数のムスリム系の団体が「ハラール認証」を発行しているが、マレーシアなどのイスラム圏では国が認証を発行している。

訪日客の中には、標準的な認証がないことに対する不満も多く、イスラム圏での新聞報道では「世界的にハラール市場が拡大しているのに日本政府が認証を管轄せず、混乱が生じている」といった批判も出ている。

本来、イスラム圏で「ハラール認証」を得るには、豚や酒といったタブーとなっている食材を使わないだけでなく、生産から製造、流通過程までチェックが必要で、管理者としてムスリムの雇用も義務付けられている。こうした厳しい要件を日本で満たすのは難しいのが現実だ。

このため、新団体では認証制度について「ハラール」という表現を使わず、「ムスリムフレンドリーレストラン認定」といった名称を使用することを検討している。

また、3つ星、2つ星といった形で、ムスリムへの親和性の高さによってランクを作成し、訪日ムスリム客が納得して店を選べるように配慮する考え。「食材はすべてハラール」「ムスリム雇用の有無」「アルコール飲料の取り扱い」を評価ポイントにするほか、イスラム教徒への理解を深めてもらうため、講習会への参加も義務付ける方針だという。

認定を発行するのは飲食店のみで、これまで「ハラール認証」を受けた飲食店は再度、新団体の認証を受ける必要がある。飲食店の混乱を生じる懸念はあるが、基準策定に参加するのは有力な認証発行団体で、訪日ムスリム客が日本で飲食店を選ぶ際の大きな判断材料になる可能性は高そうだ。

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