Logo sec

訪日客増で英語研修多彩に 鉄道や外食チェーンなど「国内派」が導入…異業種交流も

2016/11/04

企業の英語研修が多彩になっている。外国人観光客の増加により、鉄道や外食チェーンなど従来は英語を使う機会が少なかった「国内派」企業が日々の仕事に直結する研修を実施。また、同じ地域で別の会社の社員が集まり、英語研修で異業種交流を図る取り組みも出ている。

一丸で「おもてなし」

「笑顔とアイコンタクトを意識して」「恥ずかしがらずに積極的に」

9月中旬、東京都墨田区の東武鉄道本社近くの一室に20~50代の社員約40人が集まった。

講師は英会話学校イーオン(本社・東京都新宿区)が派遣、東武鉄道向け専用に考案した内容だ。「良い1日を」「すてきな旅を」など基本フレーズを反復し、ジェスチャーを交えて改札や券売機を案内する練習へ。「英語の勉強は30年ぶり」などと話しながらも、真剣な表情だ。

東武鉄道は、今年7月から全社員約6000人を対象に英会話研修を順次開いている。沿線に東京スカイツリーや栃木県・日光など観光スポットがあり、駅員だけでなく乗務員や技術職員ら全社一丸で「おもてなし」に磨きを掛ける。

昨年、外国人客への対応について社員にアンケートをしたところ「困っている人を見ても何もできず歯がゆい」「話しかけたいが自信がない」といった回答が続出したため、研修を企画した。「外国語の看板などは整った。人の対応というソフト面を今後充実させていく」と人事部の杉本洋輔さんは話す。

イーオンの法人研修プログラムを担当する桜井幹男さんは「定型的な言い回しを練習するだけで、外国人客への対応は大きく向上する。東京五輪に向けて企業研修の需要は大きい」と期待する。

店頭のやりとり想定

201611041332_1.jpg
「天丼てんや」を展開するテンコーポレーション(本社・東京都台東区)は昨年2月から、毎月の店長会議の際に英会話研修を実施している。カリキュラムはベルリッツ(本社・東京都港区)が作成した。店頭でのやりとりを想定し、お客さん役の外国人講師が通常のスピードで話しかけ、店長は「もう少しゆっくり話してください」と応対するところからスタート。

えびやホタテ、レンコンなど天丼の中身を英語で説明したり、レジで顧客ごと別々の支払いに対応したり、すぐに使える実践的な内容だ。担当のマーケティング・商品部の松永美紀さんは「まず店長に模範になってもらい、店員の対応力を上げたい」と話す。

9月中旬、東京・京橋のブリヂストン本社で開かれた英語研修には、同じビルにあるサントリー食品インターナショナルや、近くの「Meiji Seikaファルマ」の社員らも参加した。

京橋に出張で来た外国人ビジネスマンをもてなすツアーを企画する、というのがこの日のテーマ。各社入り交じってチームを構成し、浅草や渋谷の観光など定番コースに加え、ヘリコプターや高級リムジンをチャーターするなど思い切ったアイデアも出ていた。

今年5月から定期的に開催。サントリー食品インターナショナル人事部の庄司弥寿彦課長は「京橋から世界を目指すところが共通点。他社と競い合いながら、楽しく英語の実力を上げてほしい」と話していた。

あわせて読む

英会話教室

もっと見る
「英会話教室」の記事をもっと見る

東武鉄道

もっと見る
「東武鉄道」の記事をもっと見る

サントリー

もっと見る
「サントリー」の記事をもっと見る

多言語対応

もっと見る
「多言語対応」の記事をもっと見る