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営業日数の上限は先送りへ 民泊報告書案が明らかに 厚労省と観光庁

2016/06/10

厚生労働省と観光庁が、一般住宅に有償で客を泊める「」の新法制定に向け今月まとめる報告書で、年間営業日数の上限を明記しないことが6月9日(木)、分かった。

営業日数の上限 与党での議論を踏まえてから

上限は不要と主張する不動産業界と厳格な制限を求める旅館・ホテル業界の調整が難しく、両省庁は今後の与党での議論を踏まえ結論を出すことにした。

政府の全体方針を検討する規制改革会議は民泊に関し、年間営業日数を「半年未満の範囲内で適切に設定する」よう答申し、今月2日(木)閣議決定された。

新法の具体案は、業界団体や学識者などを集めた厚労省と観光庁の検討会が、同答申を踏まえ報告書をまとめる。

ただ営業日数については、答申の内容を超える具体的な数字を示さない。

「上限を設けると参入しづらい」と主張する不動産業界と、「30日未満が妥当」と訴える旅館・ホテル業界の隔たりが大きく、意見の一致が難しいためだ。

また両省庁は、参院選で各業界の支援を受ける議員にも配慮。日数の問題は、今後の与党での議論を法案に反映させることにした。

サンフランシスコはホテル共存目指して規制 パリは住民流出も

海外では、米サンフランシスコ市が年間90日の営業を上限とするなど、住環境の維持やホテルとの共存を目的に日数や戸数などを規制している例が多い。

規制が追い付かなかったパリではアパートを民泊に回す賃貸事業者が増えて家賃相場が高騰し、一部地域で住民流出も起きている。

中国では、民泊解禁をにらんで日本での不動産投資を勧める報道が出始めた。

営業日数は制度の根幹に関わる

民泊の営業日数制限は、企業などの大規模な事業展開も容認するのか、あくまで国際交流を旨とする個人の小規模なビジネスと位置付けるのかという、制度の根幹を左右する。

政府は年度内に法案を国会提出する予定だが、住宅市場への影響なども目配りが必要だ。

  • 「民泊のあり方」に関する報告書案の骨子
    ●家主居住型の民泊(ホームステイ)は届け出制で営業可
    ●家主不在型は、苦情対応などを代行する「管理者」への委託を義務付け
    ●「管理者」の登録制度を新設
    ●民泊仲介サイトなどの事業者は登録制。無届け民泊の仲介などに罰則を科す
    ●地域事情に応じ、自治体が住宅地での営業を規制できる

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