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英語で外国人と手軽に国際交流 観光ガイドで案内にTry! シニアに広がる

2018/02/09

 英語を介して楽しむ手軽な国際交流がシニアの間で広がっている。ビジネスに役立てるのが目的ではなく、外国人講師との会話を楽しむため英会話教室に通うケースが多い。年々増加している外国人旅行者のガイドをするなど、より積極的に取り組む人もいる。(櫛田寿宏)

東京五輪に備えて

訪日外国人に神社で参拝の作法を教える江東区英語ボランティアガイド協会のツアー

 首都圏、中部、関西などで教室を展開する「Gaba(ガバ)マンツーマン英会話」では、60歳以上が割安で学べる昼間のプラン「シニア60+」で学ぶ人が増加している。平成22年に比べ昨年は約2倍に増加した。同プランは通常のプランより15%割安になっている。

 同社ブランド・コミュニケーション課の藤田卓摩マネージャーは「子供が独立し、自由な時間ができた女性の受講が多い。東京五輪で来日した外国人に道案内をしたいと学ぶ人もいる」と話す。同社に在籍する講師は、約50カ国の国籍を持つ。「単に英語を学ぶだけでなく、いろいろな国の事情について話すため、毎回違う講師を指名する人もいます」

気軽に異文化

 東京都板橋区の「コミュニティーカフェ・高島平駅前」で、タイトルに「シニア向け」と掲げた英会話教室が開催されている。英国人のスティーブ・ヒルさん(48)が講師。受講料は1時間1000円と手ごろで、初級から上級まである。

 仕事で米国に駐在した経験を持つ佐々木豊実さん(84)は「英語力に磨きをかけるため通っている。参加するのが楽しみ」と話す。

 テキストやカリキュラムはなく、参加者がそれぞれ関心のあるテーマについて英語で話し、スティーブさんがその場で表現を正していく。マスクを着けた人が多い日本の冬の風景、歯科の治療費の日英の違い、教室が開かれる地元・高島平の時代による変化、クローン技術の進化…。身近なことから時事的な話題まで、話題はクルクルと変わる。

 議論が白熱して日本語が多くなると、スティーブさんがにこやかに「英語で話して」と注意する場面も。終始笑い声が絶えず、コーヒーなどを片手に和やかなムードだ。

 4年ほど前から参加している栖原和子さん(72)は「話題を探すのに苦労することもあるが、海外に行かなくとも異文化に触れられるので楽しい」と語った。

神社や相撲部屋を

 昨年1年間の訪日外国人旅行者は過去最高の約2870万人を記録。通訳案内士法が改正され、1月から無資格でも有償で通訳案内業務ができるようになるなど、五輪を控え外国人への“おもてなし”を充実させる動きがある。江東区の名所を案内する江東区英語ボランティアガイド協会は、英語のスキルを生かして活動する草の根の団体だ。

 22年に発足し、現在の会員は約40人。会員のおよそ半数は全国通訳案内士の資格を持っているという。出水田勉会長(69)はIT企業のOBで6年間、米サンフランシスコに駐在した。「活動参加が多いのは、時間に余裕のあるシニアです」と説明する。

 深川不動堂や深川江戸資料館など、江東区内の名所を巡るツアーを年間十数回開催している。3~4人の外国人に対し2~3人のガイドが付いて名所の解説をしている。

 朝の相撲部屋を訪れ稽古を見学したり、お総菜の豊富な品ぞろえで知られる砂町銀座商店街を巡るツアーも人気だ。インターネットのホームページで告知するが、最近は口コミで応募する人やリピーターも増加している。出水田会長は「何度も日本を訪れて主な観光地は経験済みという人も多い。日本文化をよく勉強しているので話していて楽しい」と笑顔で語っている。

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