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設備投資で景気拡大の長期化を下支えへ 五輪特需・省力化ニーズ追い風

2018/01/20

 昨年11月の機械受注統計では「船舶・電力を除く民需」の受注額がリーマン・ショック後最大となり、設備投資の堅調さが改めて確認された。政府の見通しでは、平成30年度の設備投資の伸び率は前年度比4%近くに達する。東京五輪の「特需」や人手不足を補う省力化ニーズなどを追い風に、設備投資が景気拡大の長期化を下支えしそうだ。

セブンーイレブンが導入したスライド式の棚。腰をかがめず手早く商品を整理できる=平成29年12月、東京都千代田区

 「日本経済はリスクによる不透明感が見え隠れするが、製造業は、それを相殺してあまりあるほど未来に向けた投資を進めている」

 日本工作機械工業会の飯村幸生会長(東芝機械会長)は今月15日、東京都内の会合でこう述べた。その上で、30年の工作機械の受注額は1兆7000億円と、2年連続で過去最高を更新する見通しを提示。ITや半導体関連の投資などが後押しするとした。

 機械受注統計は、こうした機械メーカーが企業から受注した設備投資用の機械の金額を集計している。

 今回は製造業からの受注がマイナス、非製造業からがプラスとなったが、明治安田生命保険の小玉祐一チーフエコノミストは「上向きのトレンド」と評価し、今後の設備投資は「回復傾向が続く」とした。

 設備投資の追い風となる要因は複数ある。農林中金総合研究所の南武志主席研究員は、高い企業収益や低金利といった好条件に加え、東京五輪に向け、ホテルや競技施設、道路などの建設需要が高まっていることがあるとする。

 また、有効求人倍率がバブル期を上回るなど人手不足感が強く、ロボットといった省力のための機械を導入するニーズも高まっている。訪日外国人客の急増を受け、ホテルやショッピングモールの建設需要が高まっていることも大きいという。

 政府が昨年12月示した経済見通しでは、30年度の実質国内総生産(GDP)の成長率は前年度比1.8%となった。項目別では設備投資は3.9%増と、個人消費の1.4%増を大きく上回っており、設備投資が内需の牽引役となる見方を示している。(山口暢彦)

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