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神戸港“復活” コンテナ取扱個数、阪神大震災前年上回り過去最高292万個超見込み 国際港湾復活目指し実証実験も

2018/01/04

 平成7年1月17日の阪神大震災で港湾機能が甚大な被害を受け、コンテナ取扱個数が低迷していた神戸港(神戸市)で、29年のコンテナ取り扱いが震災前年の292万個を上回り過去最高になる見通しであることが3日、分かった。船会社への補助金制度の充実などで、地方港からの貨物集荷が進んだことが要因。かつて世界2位を誇った神戸港が震災から23年を経て復活、さらなる飛躍を目指して実証実験も始めた。

コンテナ取扱量が回復している神戸港=平成29年12月、神戸市中央区

 神戸港の29年上期(1~6月)のコンテナ取り扱いは145万個で、震災前年の137万個を初めて上回り、上期では過去最高になった。地方港と神戸港を結ぶ内貿コンテナ貨物が前年比7・4%増となり、コンテナ取扱個数を底上げした。下期の7~10月は95万個を上積みし、10月末時点で240万個。28年の11、12月は約50万個だったが、29年は前年を上回るペースで推移していることから、震災前年の292万個をわずかに上回る見込みだ。

 神戸港の取扱個数は昭和51、52両年に世界2位、過去最高となった平成6年は6位だった。このときは海外港同士を結ぶハブ(拠点)港としての存在感があったが、震災で岸壁が沈下、コンテナを扱うクレーンも倒壊するなどし、港湾機能がまひした。

 7年の取扱個数は半減して世界24位まで後退し、横浜港などに抜かれて国内1位の座からも転落した。港湾機能を復旧させるだけで2年を要し、海外貨物は中国や韓国などに流出、復旧後も海外貨物は戻らなかった。

岸壁が陥没するなど甚大な被害が出た阪神大震災直後の神戸港

 足踏み状態が続いた神戸港だったが、22年に国の国際コンテナ戦略港湾に指定されて潮目が変わった。神戸港などを運営する「阪神国際港湾」が、輸出入貨物を神戸港経由に変えた船会社や荷主に国からの補助金を出す制度を充実させ、国内貨物の取り扱いが急増し、それに伴って海外との外貿コンテナ貨物も増えた。超大型船が接岸できるよう岸壁の改良も進み、震災前の水準まで戻すことに成功した。

 復活を果たしつつある神戸港だが、海外港同士の輸送を中継する貨物が同港の取り扱い貨物全体に占める割合は、1%程度。上海港(中国)や釜山港(韓国)などとの差は埋まらず、28年も世界ランクは55位だ。

 このため、阪神国際港湾が主体となり29年11月、今年3月までの予定で実証実験を開始。神戸港に寄港している船会社の空きスペースをいち早く把握し、海外港で輸送待ちする荷物の取り込みを目指している。

 久元喜造・神戸市長は「神戸港が再び世界で存在感を高められるよう、海外貨物を呼び込むサービスを充実させたい」と意気込んでいる。

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