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新潟市がクラフト・ツーリズムに注力 伝統工芸、文化を体験 インバウンド拡大目指す

2017/11/29

 伝統工芸や文化を体験しながら旅を楽しむ「クラフト・ツーリズム」を訪日外国人客(インバウンド)の拡大につなげようと、新潟市が試行プロジェクトに取り組んでいる。仏壇や漆器、亀田縞(じま)、越後絵ろうそくなど長年受け継いできた伝統工芸品は市内に多く、素材には事欠かない。外国人を含め、消費動向が「モノ」から「コト」へと変化しつつある中、漁業や農業などを体験する「グリーン・ツーリズム」とともに魅力の一つにしたい考えだ。(松崎翼)

金箔の貼り絵を体験する新潟市内在住の外国人(左)=24日、同市東区木工新町の阿部仏壇製作所

金箔貼り絵体験など試行

 今月24日、同市東区木工新町の阿部仏壇製作所で市が開いた「金箔(きんぱく)貼り絵体験ワークショップ」に中国やロシア、ベトナム出身などの外国人の市民8人が参加。木のプレートに金箔を貼り、蒔絵(まきえ)を施す工芸品づくりに挑戦し、細かい作業に悪戦苦闘しながらも、伝統技術の一端に触れて満足げな表情をみせた。

 体験後の座談会では「日本のものづくりを学べるのは本当に貴重で、家族連れも楽しめる」「外国人は仏壇にもすごく興味があると思うので、日本文化の簡単な説明もあればうれしい」といった意見が出た。参加者の一人、韓国人の朴仁智(ぱく・いんじ)さん(45)は「記念品として持ち帰れるので外国人観光客は喜ぶと思う」と笑顔を見せた。

 新潟市は7月、田園地域で宿泊して自然や歴史などに触れ合える機会を楽しんでもらおうと、民家が有料で旅行客を受け入れる「特区民泊」に乗り出した。市は特区民泊ならではの観光プランを模索しており、現在力を入れているグリーン・ツーリズムに加え、クラフト・ツーリズムもニーズが高いとみている。

 市観光・国際交流部国際課の大野恭司主査は「新潟市は農業だけでなく、ものづくりの技術も高く、さまざまな可能性を秘めている」と話す。外国人観光客の取り込みを狙う地元企業を支援するため、外国人の意見を活用できる場を今後も提供する方針だ。

 阿部仏壇製作所は仏壇作りの技術を生かしてオーダー家具を手掛け、独自の雑貨ブランド「KOUGI(コウギ)」を展開。木を使ったものづくりを子供たちに教えるワークショップも開くなど活動の幅を広げており、外国人の受け入れにも関心を寄せる。

 講師を務めた塗り師の吉田一彦さんは「外国人に教えるのは初めてだったが、多くの質問を受けて参考になった。機会があればまた開きたい」と話した。

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