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東京パラリンピックに向け整う公共交通機関の準備 でも…「心のバリアフリー化」課題

2017/11/29

 首都圏での公共交通機関のバリアフリー化については、駅の段差解消率が軒並み100%に達するなど2020年東京パラリンピックを「十分に迎えられる態勢」(鉄道各社)が整っている。その一方で、周囲の人の手助けが不十分との指摘があり、政府は「心のバリアフリー化」を準備計画の柱の一つに据える。

 国土交通省によると、利用者1日3千人以上の駅の段差解消率は、平成27年度末でJR東日本と京成電鉄(いずれも約9割)を除き首都圏の各鉄道でほぼ100%。都営バスは全1452台で乗降口の段差をなくした「ノンステップバス」を導入済みで、来年12月には車内に段差のない「フルフラットバス」を路線バスとして国内で初導入する。

 首都圏では前回東京大会を機にバリアフリー化が進められてきた。政府は2020年大会までに、地下鉄乗換駅でのエレベーター設置や、まだ設置率の低いホームドア整備を一気に進めたい考えだ。

 同時に「心のバリアフリー化」も行動計画の柱となる。国交省は29日、交通各社の接遇ガイドラインを策定する第一回検討会を開く。地下鉄では職員の「サービス介助士」資格の取得を進めており、都営線の全駅員、東京メトロ線の86%が取得済み。メトロでは手助けを断られても客が乗車するまで見守ることを徹底しているという。

 だが、一般乗客の理解が不十分なのが実情だ。筑波大の徳田克己教授(バリアフリー論)はエスカレーターの利用方法を例にあげ、「半身不随の人もおり、片側だけに並ぶのは海外では非常識」と指摘する。その上で「設備も重要だが、海外の障害者を迎えるには人による手助けが唯一の手段。現状では冷遇されたと思う人が多く出てきかねない」と警鐘を鳴らす。(市岡豊大)

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