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【万博を大阪に(中)】デザイン競う挑戦の場 コシノジュンコさん・デザイナー 誘致特使に聞く

2017/11/15

 政府が大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま=大阪市此花区)に誘致を目指す2025年国際博覧会(万博)。11月15日には立候補国の第2回プレゼンテーションがパリの博覧会国際事務局(BIE)総会で行われる。外務省は「万博誘致特使」に国際的に活躍する3人の著名人を起用。その一人、デザイナーのコシノジュンコさんに大阪万博への思いを聞いた。(牛島要平)

日本の伝統文化を生かしたオリジナリティーをアピールすることが大切と強調するコシノジュンコさん(古厩正樹撮影)

 万博は建築をはじめ、いろいろなデザインを競う大きな挑戦の場。実験や遊びの要素がいっぱいあっていい。世界中の人たちの人生が変わるくらいの、まだこういう経験をしたことがないというような、大人の遊び場になったらいい。子供たちにも将来の夢を見せてあげて、ちょっと背伸びできるような場所にしてほしい。

 会場になる夢洲はデザインにうってつけの舞台。新しい島に別天地の未来都市をつくれる。ゼロからの発想で大胆なことができる。六角形に埋め立てられた幾何学形状は、分かりやすく表現するには一番いい。6つのラインがあって変化もあり、のびのびデザインできる。まさに「デザインの島」だ。

 ここに街が広がる。従来の大阪の延長ではなく、新しい大阪の象徴をまっさらな考えでつくる。とてもやりがいのあること。大胆に海を利用した、海のロマンと建築というテーマはすごく魅力的。「海から見た陸」「陸から見た海」という視点で、見たことがない大きなことができる。

 そして、終了後に何を残して何を取り壊すか。残せるものを立派につくる基本設計が必要。ただ万博誘致というのではなく、何のためかという目標をしっかり持ってほしい。1900年パリ万博で建設された美術館「グラン・パレ」は、都会のど真ん中に芸術を演出する大きな会場をつくった。こうした遺産があるから、今もパリには世界の芸術家が集まってくる。

 もう一つ強調したいのは日本の伝統文化を生かすこと。それが日本の個性。古いものを生かして新しい目でみるという「対極」は私が取り組んでいるテーマでもある。対極の目でみるのが大切で、それが世界にない魅力を作り出せる。

 誰もやっていないことをやる、オリジナリティーをきちんと出せることが世界から求められている。オリジナリティーというのは日本の伝統を無視しないということ。流行を追ったファッションはすぐに古くなる。今年のファッションは1年たつと去年のものになる。でも、オリジナルなものは永遠に新しい。

 こしの・じゅんこ 文化服装学院卒業。新人デザイナーの登竜門とされる装苑賞を最年少の19歳で受賞。昭和45年大阪万博で、ペプシ館など3つのパビリオンのコンパニオンが着るユニホームをデザイン。53年からパリコレクション参加。世界各地でファッションショーを開催し、オペラやミュージカルの舞台衣装などを手がける。大阪府出身。

【関連サイト】[連載] 【万博を大阪に(上)】千玄室さん・裏千家前家元 誘致特使に聞く

【関連サイト】[連載] 【万博を大阪に(下)】岡村善文さん・外務省政府代表 誘致特使に聞く

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