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マカオのカジノ業界、国慶節で荒稼ぎ 旅行者5%、賭け金35%増見込む

2017/10/03

中国の「国慶節(建国記念日)」の大型連休が1日に始まり、中国で唯一合法であるマカオのカジノ業界は高額な賭け金を投じる「ハイローラー」が大勢訪れると期待を寄せている。今年は伝統的な祝日である中秋節が重なり、例年より1日長い8連休となることもあり、関係者からは「この10年でもっとも高収入になる」と強気の見方も出ている。

中国経済が堅調

マカオのカジノグランドリスボア前の交差点を歩く観光客ら(ブルームバーグ)

マカオなどでカジノを運営するメルコリゾート&エンターテインメントの会長兼最高経営責任者(CEO)のローレンス・ホー氏は「カジノ業界は連休中も堅調だろう。中国の経済が上向いており、観光客が多い。マカオのインフラも充実してきた」と期待を込める。

大口顧客を斡旋(あっせん)するジャンケットと呼ばれる事業を手がけるサンシティー・グループ(太陽城集団)は、連休が寄与し10月の賭け金が前年比30~35%増の約1500億香港ドル(約2兆1675億円)になるとそろばんをはじいている。

これは、中国の習近平国家主席が2014年に始めた汚職撲滅キャンペーン以前の高水準となる。キャンペーンでは政府当局者によるマカオでの支出が注目され、カジノ業界の2年にわたる伸び悩みを招いた経緯がある。

カジノ業界は中国の経済成長を追い風に、9月にも予想を上回る収入増を遂げ、かきいれ時の大型連休に弾みをつけた。カジノ監察協調局は1日、9月のカジノ収入が前年同月比16%増の214億パタカ(約3002億円)となり、1年2カ月連続で増加したと発表した。ブルームバーグがまとめたアナリスト9人の予想中央値、14%増を上回った。

マカオは8月に台風に見舞われカジノ業界も影響を受けたが、5~7月はハイローラーの賭け金の上昇や泊まり客の増加を受け、3カ月連続で成長が加速。ブルームバーグ・インテリジェンスによると、泊まり客は日帰り客に比べて消費額が約4倍と多く、カジノ運営会社の収益の伸びを押し上げるという。ブルームバーグのまとめでは、7、8月の中国人観光客はどちらも200万人を超えた。

マカオ観光局によると9月29日の時点で、連休中の三つ~五つ星ホテルの客室の8割が予約で埋まっている。マカオ観光局は、連休中の観光客は昨年の約120万人から最大で5%伸びると予想する。宿泊予約サイトの「エクスペディア」や「ブッキング・ドットコム」では、2週間後には1室約2000香港ドルのスイートが、連休中は約1万香港ドルまで跳ね上がっていた。

娯楽施設も一役

目新しい娯楽施設も観光客の増加に一役買いそうだ。米カジノ運営大手ウィン・リゾーツは16年8月、投資額42億ドル(約4740億円)の「ウィン・パレス」をオープンし、同業のラスベガス・サンズはその1カ月後に29億ドルを投じた「ザ・パリジャン・マカオ」を開業した。ウィン・リゾーツのアジア部門ウィン・マカオは、「ウィン・パレスを含む2つの施設が連休中は予約で満室と、きわめて好調だ」と指摘する。

背景にあるのは堅調な中国経済だ。17年1~3月期と4~6月期の成長率は、いずれも政府目標の6.5%を上回り、6.9%となった。ドイツ銀行のアナリスト、カレン・タン氏は「ホテルの予約状況から判断すると、今年の連休はこの4年間でもっとも盛況だろう」と分析した。

中国当局は8月、国内企業に対し、カジノや不動産、ホテル、娯楽といった分野で、外国への投資を禁止または制限すると発表した。だが、マカオの高天賜議員は「長期にわたりマカオを傷つけられる政策などはない。中国人顧客はギャンブル好きで、需要はある。規制の影響から逃れる方法をカジノ業界は見つけられるだろう」と強気の姿勢を崩していない。(ブルームバーグ Daniela Wei、Blake Schmidt)

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