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訪日客誘致にバス脚光 多言語対応や新ツアー企画 千葉県が来年に新制度

2017/09/12

急増する訪日外国人客を広く千葉県内の観光地に呼び込むために、バス輸送の役割が見直されている。バス会社による多言語対応の強化や旅行商品の開発、県による新たな制度の導入などの取り組みも進む。東京ディズニーリゾート(浦安市)など訪日客にも知名度の高い観光地以外にも客の流れを作り、地域活性化にもつなげたい考えだ。(永田岳彦)

201709121217_1-300x0.jpg東京ディズニーランド(江田隆一撮影)

県は千葉市、成田市、浦安市以外で県内の有料観光地1カ所に立ち寄り、県内に2泊以上宿泊するツアーを企画した海外の旅行会社などに、1日当たり3万円で団体客向けバスを手配する新制度を来年から始める。バスの手配は県が委託した業者が行う。県観光誘致促進課は「県内の観光地は成田空港や千葉駅から離れたところも多い。県外に行く前に周遊や宿泊の機会を増やしたい」と話す。

県はこのほかにも、今秋をめどに、成田空港や県内の主要駅を発着点として、近隣の観光地をめぐるツアーを企画・運行するバス会社や旅行会社に、1回のツアーで5万円を上限に補助する制度も始める。

京成バスは車内やバス停、接客などで多言語化に力を入れている。3月からはバス停のデジタルサイネージの一部に英語、中国語、韓国語に対応した表示を取り入れた。また、同社の高速バスの全車両にスマートフォンのビデオチャット機能を利用した5言語対応のテレビ電話型通訳サービス「スマイルコール」も導入。同社によると乗務員から「訪日客から感謝の言葉をもらうことが増えた」という声が多くあがっており、手応えを感じているという。

ジェイアールバス関東は4月から「ウエルカム成田セレクトバスツアー」を始めた。午前か午後の半日で成田山新勝寺(成田市)や香取神宮(香取市)など成田空港周辺の観光地を回るコースで、乗り継ぎ待ちなどあまり時間がない訪日客にも、空港の近場の観光地をアピールする。

市原市と君津市は小湊鉄道と連携し、昨年秋に初めて実証運行を行い好評だった小湊鉄道の養老渓谷駅とJR久留里駅を結ぶ期間限定のバスを今秋も運行する。一帯は養老渓谷や写真共有アプリ「インスタグラム」にアップされた画像から人気を博した濃溝の滝などがあるが、両駅からも離れており、公共交通の便が悪いという課題があった。日本人観光客の取り込みとともに、今後は訪日客もターゲットに活用を目指す。

県内の観光バスの輸送人員は増加傾向にあるが、成田空港から都内に向かい、通過するだけの訪日客も相当数いるとみられる。行政やバス事業者の新サービスで、県内の観光地にも訪日客の流れを定着させられるかが注目される。
 

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