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市場の未熟さ露呈、ビットコイン分裂騒動受け取引所サービス停止

2017/08/02

インターネット上の仮想通貨「ビットコイン(BTC)」の分裂騒動を受け、国内の主な取引所は1日、コインの入金など一部のサービスを停止した。再開の日時は各取引所が判断する。取引所は、7月23日に行われたBTCの規格変更時にサービスを一時停止したばかり。市場の未熟さが浮き彫りになっている。

中国の事業者らが1日、新たな通貨「ビットコインキャッシュ(BCC)」を立ち上げる動きがあり、混乱を避けるため、国内取引所は対応に追われた。

取引所運営大手のテックビューロは1日、ビットコインの入出金を停止したほか、ビットポイントジャパンは店舗決済などをストップ。BTCボックスは7月31日に入出金を止めた。

分裂後、利用者は保有するBTCと同数のBCCをもらえるが、価格は乱高下する可能性がある。ただ影響は確実には読めない。

BTCは取引の急増でシステムが限界に近づき、処理能力の改善をめぐって開発者や事業者が対立。7月23日には両者の主張を取り入れた規格変更が行われた。

国内取引所は取引記録の消失といった影響を避けるためサービスを一時停止。その後も、BCC導入の動きがくすぶっている。

ビットコイン分裂 利用客少なく混乱生じず 企業は中国人集客重視

ビットコインをいち早く取り入れた企業の一部は、今回の分裂騒動で決済受け付けの停止に追い込まれた。しかし、実際の利用客は少なく、大きな混乱は生じていない。むしろ、訪日外国人観光客を取り込もうと導入が広がっている。

7月10日に全334店で導入したメガネスーパーは25日、「動向が明確になるまでの間」として、ビットコインの受け付けを一時中止した。同社にモバイル決済サービスを提供するリクルート子会社が、混乱を避けるためビットコインの決済機能を停止したためだ。

ただ、ビットコインで支払った客は「まだ片手で数える程度」(メガネスーパー広報)しかおらず、今後の推移を静観している。

ビックカメラは7月26日、ビットコイン決済をグループ59店へ広げた。分裂騒動によるトラブルは起きていないという。

同社は取引所国内最大手ビットフライヤー(東京都港区)と組み、4月から導入を進めてきた。狙いは、ビットコインが日本よりも普及している中国からの観光客。両替手数料がかからないため、旅行先での決済手段として人気が高い。

上海への国際線を運航する格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションも、年内にビットコインで航空券を購入できるようにする計画で、「日本到着後に国内線で地方へ向かう客も増やしたい」(広報)考えだ。

ビットコイン 時価総額4兆1100億円 価格乱高下でも注目

「次世代の通貨」として期待されるビットコイン。価格の乱高下でも注目を集めている。

Q ビットコインとは

A 700種類以上あるとされる仮想通貨の代表的な存在。7月20日時点の全体の時価総額は約373億ドル(約4兆1100億円)に上っている。

Q 日本円や米ドルなどの通貨とどう違うのか

A 商品の購入や決済に使える点は同じで、専門の取引所を通じ円やドルなどと交換ができる。ただ、特定の国や地域で発行される貨幣や紙幣のような形態ではなく、中央銀行のように一元的に管理する主体はない。

Q 誰がどのように管理しているのか

A 複数のコンピューターで取引を同時に監視する「ブロックチェーン」という仕組みで管理している。送金などの取引を記録する民間事業者に手数料を払い、取引を確定してシステムに記録してもらう。

Q どういう利点があるのか

A 通常の通貨による銀行取引に比べて安い手数料で、比較的短時間で送金ができる。世界中で使えるので、外国で使う場合に両替する必要がない。ビットコインの価格は上昇傾向にあり、投資対象としても注目が集まっている。

Q どうして値上がりしているのか

A ビットコインの取引所を4月から登録制とするなど、日本政府が市場環境を整備したことが一つの要因だ。一定の安心感が生まれ、日本人の投資が増えたと指摘する専門家もいる。

 

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