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JAL新訓練、身障者の脱出をCA補助 「空のバリアフリー」拡充へ

2017/07/13
201707132040_1-300x0.jpg日航が新たに導入した、体の不自由な乗客をシューターで脱出させる訓練=5月、羽田空港内の日航訓練施設

旅客機からの緊急脱出時に使う滑り台のような装置「シューター」を、体が不自由な人たちも安全に利用できるようにするため、日本航空(本社・東京都品川区)が新たな訓練を導入した。脱出の際は客室乗務員(CA)が後ろに座り、一緒に滑り降りることで安全を確保する。従来は1人で降りてもらうことになっており、けがをする危険性が高かった。

2020年東京五輪・パラリンピックに向け、「空のバリアフリー」は航空各社共通の課題。しかし6月、鹿児島県の奄美空港で、車いすの男性がタラップでの介助を受けられず自力ではって上る問題も起き、取り組みは急務となっている。

日航と同様の訓練は、他の航空会社にも広がりを見せ始めており、国土交通省は「旅客のニーズに即した訓練だ」として評価している。

日航によると、新たな訓練は今年4月に導入。パイロットとCA全員を対象に、年に1度の定期訓練の際、教官が実演して周知すると決めた。

旅客機は、緊急事態が起きた場合も全員が90秒以内に脱出できるようにするのが、世界共通の設計基準になっている。シューターは迅速な脱出には有効な設備だが、側面から転落したり、滑り降りた後に転んだりしてけがをする人もいる。

体が不自由な場合はさらに危険性が高くなるため、日航は新たな脱出法を導入した。シューターの上部に乗客を座らせ、交差した乗客の手首を、後ろに座ったCAがつかんで引き寄せる。さらに両脚で体を挟んで固定し、一緒に滑り降りる。

同様の訓練は、日航が出資した格安航空会社(LCC)のジェットスター・ジャパン(本社・千葉県成田市)も始めたほか、AIRDO(エア・ドゥ)(本社・札幌市中央区)や春秋航空日本(本社・千葉県成田市)も、導入に向けた検討が進んでいる。

日航客室教育訓練部の加藤奈菜チーフインストラクターは「今後もより工夫できないか検証していきたい」と話した。

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