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万博誘致、関西財界人には物足りなかった大阪のプレゼン ライバル・フランスは若者が支援

2017/07/08

2025年国際博覧会(万博)の大阪誘致に向けてパリの博覧会国際事務局(BIE)で6月14日、第1回プレゼンテーションが行われ、誘致競争が本格的にスタートした。開催地には日本を含め4カ国が立候補し、日本の最大のライバルとしてフランスが立ちはだかる。企業も巻き込んだムードづくりが必要で、関西財界に大きな期待がかかる。(牛島要平)

高評価の日本代表団

201707061614_1.jpgパリの博覧会国際事務局でプレゼンテーションする大阪府の松井一郎知事(右奥)=6月14日(共同)

「日本が真剣な競争相手として登場した」。仏紙レゼコーは、BIE総会でのプレゼンを報じる6月15日付の紙面で日本を持ち上げた。

日本は、大阪府の松井一郎知事が英語で大阪や関西の魅力をアピール。経団連の榊原定征会長(東レ相談役)、関西経済連合会の松本正義会長(住友電気工業会長)という経済界トップも同行し、安倍晋三首相がビデオメッセージを寄せた。

PR映像で伝統文化と科学技術がミックスした関西の活気あふれる姿を紹介。「大阪に受け継がれてきた“やってみなはれ”の精神は、万博を未来社会の実験場とする都市にふさわしい。世界100億人が考え、試し、行動するためのきっかけにしたい」と訴えた。

誘致にはほかに、ロシア、アゼルバイジャンも名乗りを上げている。同紙によると、BIE総会ではアルメニアの代表が緊張関係にあるアゼルバイジャンを「好戦的な国」とし非難し開催候補からの排除を求めるなど、誘致競争は波乱含みだ。

準備で先行のフランス

フランスは、パリで15年に採択された地球温暖化対策の枠組み「パリ協定」の系譜に入る万博を目指すと宣言。地球環境保護をテーマに「次世代を担う若者たちが主役だ」と「若者」というキーワードを繰り返した。

すでに万博会場中央に球形のパビリオン「地球村」を設置するなどの基本構想を決定。パリ近郊の4自治体が候補地として手を挙げ、具体案を競った上で、7月12日に開催地を絞り込む予定だ。

自治体を競い合わせることで、万博に向けた機運を盛り上げる狙いがあるようだ。フランス万博のホームページでは6月20日現在で11万人以上が「開催を支持します」と名前を連ねている。

一方、フランスよりBIEへの立候補申請が約半年遅れた日本は、大阪府、大阪市や経済団体でつくる誘致委員会の公式ホームページを4月下旬に開設したばかり。準備中のコンテンツが目立ち、にわかづくりの印象は否めない。

物足りない

現地ではおおむね好意的に報じられた日本のプレゼンだが、関西財界は満足していない。

関西経済同友会の鈴木博之代表幹事(丸一鋼管会長)は6月15日の記者会見で「インパクトが少ない。大阪はいいところですよ、みなさん協力してください、というだけでは足りない」と論評。大阪商工会議所の尾崎裕会頭(大阪ガス会長)も翌日の記者会見で、「日本でやればこういう未来につながるという夢を、きちんと見せられるような仕組みをつくりたい」と語った。

万博開催地は来年11月のBIE総会で、加盟170カ国の投票で決定される。誘致活動は政府の外交ルートでの働きかけが中心になるが、民間の力も不可欠。関西財界は言いっ放しではない貢献が求められる

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