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世界遺産登録から10年、効果薄れた石見銀山 観光客年間80万→30万人に 課題は魅力発信

2017/07/03

島根県大田市の石見銀山遺跡が2007年に世界遺産に登録され、2日で10年。登録の効果で08年に80万人を超えた観光客はその後激減し、16年は約30万人と登録前の05年の水準にまで戻った。地元はウオーキングと観光を組み合わせた「ヘルスツーリズム」の取り組みを新たに始めるなど、魅力発信に知恵を絞っている。

201707031209_1.jpg世界遺産に登録されている石見銀山近くの町並み。歴史的な建造物などが残っている=島根県大田市

「山があるだけ。どうしてここが世界遺産なのか」。遺跡は一見、森に覆われた集落があるだけのように見え、「価値が分かりやすい観光資源がない」とも指摘される。

出雲空港から車で約70~80分、最寄りのJR大田市駅から車で約20分かかり、アクセスが良いとは言えない。

有志で作る「石見銀山ガイドの会」の安立聖会長(70)は「一度来た人に満足して帰ってもらうことが大切だ」と話し、観光の満足度向上やリピーターの確保を課題に挙げる。

16~20世紀に採掘から製錬まで行われた鉱山跡のほか、銀の生産に関わった人の居住地区や、鉱山から港までの山道などで構成。その範囲は約500ヘクタールに及ぶ。緑が多く残り、環境に配慮した鉱山だったことが登録の決め手となった。

こうした遺跡の特徴を知ってもらおうと、石見銀山ガイドの会は、数キロのコースを歩きながら歴史を解説するイベントを実施。今年4月からは、遺跡内の森林や砂浜などを活用したヘルスツーリズムを始めた。

同じく世界遺産の熊野古道の取り組みを参考に、4~12キロのルートを6つ設定。3~7時間かけてガイドと歩き、ストレスや血圧などの変化を確認する。既に2回目の参加者もおり、担当者は「遺跡全体の魅力を知ってもらえると思った。観光の目玉にすべく、ルートなど試行錯誤を続けたい」と意気込んでいる。

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