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千葉、山梨が農産物安全供給の認証制度「GAP」開始へ 東京五輪・パラに地元産品供給

2017/06/28

国内外への農産物の販路拡大や農家の経営改善を目指し、千葉県は、農産物の安全性などに“お墨付き”を与える「農業生産工程管理(GAP=ギャップ)」を千葉県でも推進する制度「ちばGAP」を始める。認証を得た農家は2020年の東京五輪・パラリンピックへの農産物の提供にもつながる。GAP認証を目指す取り組みが生産農家の経営体力の底上げにつながると期待されている。

201706281311_1-300x0.jpg千葉県の森田健作知事

県によると、GAPは「Good Agricultural Practice」の略。農産物の生産工程で安全が確保されているかを各農家で点検・記録し、第三者機関のチェックを受けて、農家の経営や食品安全対策を改善させる活動をいう。県では来年2月からの本格運用に向けて、現在はテスト産地との試行を進めている。

労働環境や環境保全への取り組みも求められ、農家にとっては現場の問題点に気付き経営の改善にも結びつけられたり、第三者のチェックをへることで消費者に安全な農産物を提供できたりといったメリットがある。

国は都道府県に独自のGAPを設けるよう推進しており、ちばGAPでは国のガイドラインに従いチェック項目案を策定。野菜農家であれば「栽培施設が清潔に保たれているか」「農薬などを適切に保管しているか」といった衛生・管理面、「事故が起こらないように配慮しているか」という労働安全面などについて設けられた39種類の点検項目を農家がセルフチェックし、県の農業事務所がその取り組みに対する指導や評価を行う。

農家の質の向上は国内外への作物輸出の足掛かりになるほか、東京五輪・パラ組織委員会が、GAPへの取り組みを選手村などで提供する食材調達の条件とした。

そのため、提供を目指す農家に対しては、労働者の人権保護といった追加基準も満たした場合に県がちばGAPの確認書を交付。県の認証を得られることで、新たな販路を開拓できる可能性が広がる。食材の信頼性をより高めることができるほか、アスリートの活躍を支えた食材としてうたえれば、生産者にとって大きなインセンティブにもなりそうだ。

県は来年1月までをテスト期間とし、テスト参加する野菜、果樹、コメ農家に対し7月から制度を試行。テストを通じてチェック項目の改良などを進める。森田健作知事は「県産のおいしい食材を国内外で味わっていただけるよう、生産者と行政が一体となって取り組んでいきたい」と話している。

山梨はブドウや桃、トマトなど41品目を対象に

一方、山梨県は「GAP(ギャップ)」を7月からスタートさせる。県は態勢を整え、アスリートの活躍を支える食事を通してブドウや桃、トマトなど山梨の農産物の魅力を国内外にアピールしていく。

県が創設するのは、国の基準に準拠した「やまなしGAP」。対象は41品目(果樹10品目、野菜29品目、水稲2品目)。年度内に計3回、9月に最初の認証審査会を行う。

農水省農業環境対策課によると、GAPはこれまでも、JAなどが国の指針に基づいて任意で取り組んできたという。東北から九州まで計12県では、五輪組織委の動きを先取りし、すでに「県版GAP」を作って運用を始めている。山梨もこれに追随する形だ。

やまなしGAPは、JA支所や農業生産法人などが県に認証を申請。県などの現地検査を経て、県と山梨労働局、大型小売店などで構成される「認証審査会」が、2~3カ月かけて審査する。

県農業技術課は「消費者に農産物の生産販売の信頼性を保証する制度で、五輪は絶好の機会だ。五輪後も取り組みを継続し、信頼性をより高めていきたい」としている。

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