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首相「成長分野に大胆投資」 訪日客対策に港湾整備など

2016/07/11
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安倍晋三首相(自民党総裁)は7月11日(月)、連立与党で(改選)過半数を大きく上回った参院選の結果を受けて党本部で記者会見し、「アベノミクスを一層加速せよとの力強い信任をいただいた」と主張。「未来への投資」をキーワードにした大型の経済対策の準備を12日(火)に石原伸晃経 済再生担当相へ指示する考えを明らかにした。

与党内から「20兆円」

安倍首相は会見で、英国の欧州連合(EU)離脱問題や、陰りが見える新興国経済に触れ「内需を下支えする総合的かつ大胆な経済対策を実施する」と強調。国内景気を下支えし、デフレ脱却につなげる考えを示した。

経済対策の規模については「これから考える」としたが、政府は当初見込んでいた5兆~10兆円を上 回る規模も視野に入れる。

財源は財政投融資などを活用する考えだが、不足する恐れがあり、国債発行も検討する。

「成長分野への大胆な投資」訪日客増加への対策も

経済対策の中身について、 首相は「成長につながる分野に大胆に投資する」と強調。訪日外国人の増加に向け、クルーズ船が発着できる港湾を整備するほか、観光施設の改修や地方の農林水産物の海外輸出に向けた環境整備にも取り組む方針を示した。

対策の裏付けとなる2016年度第2次補正予算案を秋の臨時国会に提出する見通しだ。

熊本地震を受け、防災などの公共事業にも力を入れる。リニア中央新幹線の全線開業を最大8年間前倒しし、整備新幹線の建設を加速することも表明した。

対策の規模はこれまで5兆~10兆円と見込まれていたが、英国のEU離脱決定で円高・株安が進み、国内景気の腰折れが懸念されている。参院選での勝利を受け、与党内には「20兆円」を求める声もある。

剰余金などは不足

問題は財源だ。昨年度の剰余金は約2,500億円にとどまった。今年度の国債利払い費が浮く分などを含めても賄えない恐れがある。

首相は超低金利の環境を生かし、国が企業などに資金を貸し出す財政投融資を活用する考え。公共事業などに使途が限られる建設国債の発行も選択肢になる。

人手不足の状況では、公共事業の経済効果は限定的とされる。消費喚起策として盛り込まれる見通しの商品券も「予算の3割ぐらいしか消費押し上げ効果はない」(みずほ総合研究所の徳田秀信主任エコノミスト)との指摘があり、対策の中身が重要になる。

一方、首相は会見で、改憲勢力が参院でも全議席の3分の2超を占めたことを受け、憲法改正論議の加速を民進党など野党に促す考えを表明。自民党改憲草案を 踏まえて与野党で柔軟に議論し、改正項目などの合意形成を図る方針を示した。

8月上旬にも実施を検討している内閣改造、自民党役員人事については、「参院 選で約束したことを実行していく力強い布陣をつくる」と指摘した。

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