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大阪万博誘致 大阪色前面に花の都で火花 松井知事、河内弁英語で訴え

2017/06/15

【パリ=有年由貴子】2025年の国際博覧会(万博)開催を目指す4カ国が「花の都」で火花を散らした。パリで14日開かれた博覧会国際事務局(BIE)総会。開催地決定の投票権を持つ加盟国の代表を前に、立候補国が激しいPR合戦を繰り広げた。日本は松井一郎大阪府知事が近江商人の心得「三方良し」を紹介。会場に通天閣や金閣寺の映像を流すなど、ライバルとの初の“直接対決”に大阪、関西色を前面に押し出して挑んだ。

ライバルと直接対決

201706151529_1-300x0.jpgBIE総会でプレゼンテーションする大阪府の松井一郎知事=14日、パリ(有年由貴子撮影)

「今、ご覧いただいた魅力が凝縮された大阪・関西で生まれ育ちました」

関西の観光スポットや文化、産業などを紹介する映像が終わると、やや緊張した表情の松井氏が英語で切り出した。

「大阪・関西では古くより『売り手』『買い手』『世間』の3者が満足する形『三方良し』で物事を進める和の精神が重んじられてきた」と説明。金閣寺や東大寺など関西にある世界遺産を挙げながら、京都や奈良、神戸といった観光都市が大阪から近いこともPRした。

政治家として数々の演説をこなしてきた松井氏だが、国際会議の場でのスピーチは未経験。当初は日本語で予定していたが、ほかの立候補国や誘致委の榊原定征会長が英語で演説することから、自らの意向で日本を出発前に急遽(きゅうきょ)、英語の原稿に差し替えた。

「英語は非常に苦手」と自認するが、ネーティブスピーカーによるスピーチの音声をパソコンに保存。パリにも持ち込んでホテルの自室などで聴きながら、原稿読みを何十回も繰り返したという。

プロのレッスンも

本番前には「(出身地の大阪・八尾の方言である)河内弁なまりのある英語だが、何とか聞く人に理解してもらえるよう頑張りたい」と冗談めかして語っていたが、プロのレッスンも受けたというジェスチャーを交えながら思いの丈をぶつけた。

映像では、山中伸弥京都大教授らノーベル賞受賞者らも紹介し、「この地に根付いたチャレンジ精神はノーベル賞受賞者を輩出してきた源泉でもある」と強調。大阪、関西には世界最先端のライフサイエンスの研究拠点があるとして、「大阪万博は人類が抱える未来社会の課題に解決策を示し、いのち輝く未来社会をデザインできると確信している」と訴えた。

最後は、直前に現地入りする強行日程で総会に臨んだ榊原氏と2人で、笑顔で両手を振りながら「おもてなしの心」をアピール。終了後、記者団に「(他国に)負けてはいないと思う」と満足そうに語った。

安倍首相はビデオメッセージ

安倍晋三首相が冒頭と最後もビデオメッセージで登場したものの大きなサプライズはなく、「奇をてらうよりも実直さを優先したプレゼン」(誘致委関係者)となった。

一方、他国も懸命にアピール。最大のライバルと目される地元フランスは、フランス政府の誘致活動を率いるパスカル・ラミー博覧会担当省庁間代表らが登壇した。

映像を交えてパリ協定の推進による環境保護を訴えたほか、若い世代からアイデアを募り、開催計画を練り上げていることなどを強調。「新しい世代のための万博で、未来の価値を考えるプロジェクトにしたい」とアピールした。

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