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気分は高級旅館・料亭 パナソニックの民泊リフォーム事業を展開 新たな収益源として期待

2017/05/13

パナソニック(本社・大阪府門真市)が一般住宅を宿泊施設として活用する「民泊」の普及をにらみ、和風の住宅設備を活用した“民泊リフォーム”事業に乗り出した。関西では空き家の活用支援や通信サービスなどで、民泊ビジネスに乗り出す企業が相次いでいる。パナソニックは、住宅リフォーム事業の新たな収益源になるとみている。(橋本亮)

古民家を再現

201705121304_1.jpgパナソニックの「民泊リフォーム」展示スペース=大阪市内
201705121307_1-300x0.jpgパナソニックの「民泊リフォーム」展示スペース=大阪市内

JR大阪駅北側の複合商業施設「グランフロント大阪」内のショールーム「パナソニックセンター大阪」に昨年12月、ひときわ目を引くスペースが登場した。

古民家を再現したスペースで、美しく黒ずんだ柱やはりと、しっくい調の紅白の壁がコントラストを織りなす。民泊施設としてリフォームした住宅をイメージしたものだ。

和風仕様の側板を選べるようにしたシステムキッチンや障子付きの収納棚、正座が苦手な外国人向けに椅子として利用できる畳コーナー収納「畳が丘」などを展示。高級な和風旅館か、日本料理店にでも入ったような錯覚に陥る。

「民泊スペースは好評ですね」と話すのは、パナソニックセンター大阪企画課主務の枡田卓史氏。「民泊に興味を持っている人たちだけではなく、旅館、飲食関係者の見学希望も多い。民泊への関心が徐々に高まっている」と説明する。

受注は増加傾向にあるといい、民泊施設を開業するのに必要な手続きや現状などを専門家が解説する定期開催の「民泊セミナー」は、有料ながら、すぐに満席になるほどの人気だ。

「定年退職後に趣味や語学力を生かして訪日客をもてなしたい、田舎での暮らしを求めるシニア層が増えていることなどが背景にある」(枡田氏)という。

セミナーでは、古民家のオーナーと民泊関連サービス業者らとのマッチング事業などを手がける若手経営者らの参加も増えつつある。

潜在需要大きく

政府は急増する訪日客の宿泊先を確保するため、民泊サービスの普及拡大を図る方針。国家戦略特区である大阪府の一部や大阪市では、首長の認定を受ければ民泊営業ができる。大阪市は条例を改正し今年1月、最短の滞在条件を「6泊7日」から「2泊3日」に緩和した。

民泊に対する市民の関心やビジネスへの期待が高まっており、枡田氏は「事業拡大の追い風になる」と期待を寄せる。実際、関西では民泊の普及を見越して各社がさまざまな関連ビジネスに乗り出している。

阪急阪神ホールディングス傘下の阪急不動産(本社・大阪市北区)は昨年9月から、阪急電鉄、阪神電気鉄道の沿線にある空き家を民泊に活用する支援を開始。民泊仲介サービスの百戦錬磨(本社・仙台市青葉区)と提携し、リフォームや民泊の認定手続きに関する家主からの相談に乗る。NTT西日本(本社・大阪市中央区)は百戦錬磨を通じ、光回線や専用機器を使った室内案内サービスを大阪市内の民泊で試験的に始めた。

大阪観光局(大阪市中央区)が昨年秋に実施した調査では、大阪を訪れた外国人の約17%が「民泊を利用した」と回答。京都市などでは伝統的な京町家を再生し、宿泊施設として活用する動きも盛んになってきた。訪日客の訪問先が都市部から地方に広がる中、民泊ビジネスは一段と盛り上がりを見せそうだ。

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