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2019年ラグビーW杯に向け、総観客数5割増は可能か 問われる日本協会のリーダーシップ

2017/05/06

日本ラグビー協会は4月19日、2020年までの戦略計画を発表した。2010年に策定した「JRFU戦略計画2010-2019」を、その後の状況を踏まえて見直したもので「2019年までに全市町村に協会を設立する」としていた目標を取りやめるなどの対応をした項目がある一方、実現可能性をどこまで踏まえたものか、疑問を感じる項目もある。

201705051801_1-300x0.jpg最も首をかしげたくなるのは総観客動員数の目標だ。旧計画では「2019年までに140万人」としていた。昨年度の実績は92万3905人だったが、「2020年までに150万人」に“上方修正”した。

▽日本代表戦・12万人▽トップリーグ(TL)・100万人▽日本選手権・6万人▽大学選手権8万人▽セブンズ、高校大会など・42万人▽サンウルブズ・10万人―の合計を割り引いた数字という。

その中心にあるのがTLの100万人だ。協会幹部は「それくらい集められないと(日本で開催される2019年の)ワールドカップ(W杯)で人を集められない」と説明した。

しかし、2015年W杯イングランド大会で南アフリカを破る金星を挙げ、大きな注目を集めた中で始まったシーズンでさえ、49万1715人がやっとだった。

一部の試合では、興行権を地元協会に売却し、入場料収入は協会に入る形にすることで営業努力を刺激するなどの策を講じてはいる。だが、五郎丸歩(現トゥーロン)が日本を去った昨年度は46万364人に減少した。ハードルは高い。

トップリーグの価値向上に向け、企業と地域の一体化を軸とした新たなモデル▽新たな試合、大会の創出-などを掲げるが、今年度や来年度の目標観客数などは未定。2020年まであと3年。目標達成に向け、どのような具体策を提示するのか、日本協会のリーダーシップが問われることになりそうだ。

代表強化についても不自然な状況が目につく。

戦略計画では、2020年東京五輪で7人制男女ともメダル獲得を目標に設定しているが、昨年のリオデジャネイロ五輪で出場12チーム中10位に沈んだ7人制女子日本代表(サクラセブンズ)は浅見敬子ヘッドコーチが退任後、いまだに新ヘッドコーチは就任せず、稲田仁ヘッドコーチ代行が指揮を執る。

4月にはワールドシリーズ昇格チーム決定大会(香港)を制し、シリーズ全戦に出場できるコアチームへの2季ぶりの復帰を決めたが、国内初開催となったワールドシリーズ北九州大会は5戦全敗に終わった。

戦略計画では、戦略実現のための基盤強化として▽戦略を実現する機能的・専門的な組織体制の確立▽国際ネットワークの構築による、情報収集力と影響力/外交力の強化-などを掲げている。

7人制をめぐる環境の厳しさは言うまでもないが、代表の求心力を高め、チームの一体感を醸するためにも、代行でない指揮官のもとで早急に活動を開始すべきだろう。(橋本謙太郎)

 

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