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フェリーで楽しむ女性一人旅 プライバシー重視の客室、豪華設備も好評

2017/05/05

プライバシーを重視して、女性の一人旅でも安心して利用できる客室を備えたフェリーが続々登場している。寝台を並べただけの「大部屋」をなくしてカプセルタイプの寝台としたり、大部屋があるフェリーでもカーテンで仕切ったり。大浴場や露天風呂などの豪華な設備も利用客に好評だ。(櫛田寿宏)

時間ゆったりと

201705051747_1-300x0.jpg 「らべんだあ」のツーリストA。カプセルタイプでプライバシーが確保されている

新潟~北海道・小樽航路に新日本海フェリー(本社・大阪市北区)の「らべんだあ」が就航したのは3月9日。就航から間もなく、夫婦で乗船したという神奈川県の60代の女性は「『動くホテルだね』などと、夫と会話もはずみました。飛行機では味わえない、ゆったりとした時間が過ごせました」と感想を語る。

カプセルタイプの「ツーリストA」(8630円~)は2段ベッドで、仕切りがあって外から見られることはない。荷物棚があり、荷物をカプセルの中に置くことができる。また、「ステートルームA(ウィズペットルーム)」は犬や猫同伴で乗船できる。船内には犬を運動させるスペースもある。

エントランスホールは3フロア分の吹き抜けになっていて、ちょっとした演奏会などを開くこともできる。大浴場やサウナに加え、海風を感じる露天風呂も備える。

“滞在時間”も長く

201705051747_2-300x0.jpg「らべんだあ」の露天風呂。日本海の風を楽しみたい

フェリーのスピードもアップした。「らべんだあ」の前に就航していたフェリーの速度は約22ノットだったが、「らべんだあ」は25ノットに。以前は午前10時半に小樽を出港し翌日午前6時に新潟に到着するダイヤだったが、「らべんだあ」は小樽を午後5時に出港し翌日午前9時に新潟に到着する。北海道での滞在時間を半日長くすることができるようになった。

「らべんだあ」と同じ性能の姉妹船「あざれあ」は6月28日に就航する。

新日本海フェリー営業企画課の江島俊哉さんは「初夏の北海道は船名にもなっているラベンダーが見頃になります。梅雨がないので快適ですよ」と話した。

眺望が自慢

201705051747_3-300x0.jpg5月13日に就航する「さんふらわあふらの」

商船三井フェリー(本社・東京都港区)も新造船を投入する。茨城・大洗と北海道・苫小牧を結ぶ航路に、「さんふらわあ ふらの」を5月13日、姉妹船の「さんふらわあ さっぽろ」を8月28日に就航させる予定。

定員は590人で、およそ半分の部屋は2~4人が泊まる個室タイプ。大部屋の「ツーリスト」(8740円~)は客席と客席の間を仕切るカーテンがある。

一方、客室の「スイート」と「プレミアム」にはバルコニーがある。右舷側の吹き抜けスペースからは大きな窓を通して海が望め、天気が良ければ太平洋の日の出を目にすることもできそうだ。

船内は段差の少ないバリアフリー仕様で、電動ベッドを備えた部屋もある。商船三井フェリーの中山一哉取締役は「自宅から自動車でそのまま乗船できるのでフェリーの旅はとにかく楽。障害や高齢を理由に旅をあきらめないで」と呼びかける。

JTB総合研究所の波潟郁代企画調査部長は「鉄道でもそうだが、長い移動を楽しむ旅が評価されている。お金を払ってでも快適な移動をしたいという志向は広がるのではないか」と話している。

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