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中国人、案外気にする「マナー」評価…「日本に偽札はなく、人前で調べたら失礼」サイトに溢れる「注意喚起」

2017/04/10

「中国人観光客のマナーが悪い」というイメージが世界各国で浸透していることについて、当の中国人たちはけっこう気にしているようだ。中国のメディアやインターネットサイトでは「日本では○○をしてはいけない」などと外国旅行をする際のマナーについて注意を喚起する記事や、中国人に対する外国でのイメージを取り上げた記事が多く登場し、よく読まれているという。こうした「意識改革」が進んだことで、中国人のマナーが向上しているとする見方もあるが…。

日本で「値切り」はNG

中国のインターネットニュースサイト「今日頭条」に2月、「日本でやってはいけない3つのこと」と題して旅行者に注意を喚起する記事が掲載された。中国国内では当然のように行っていても、日本では通用しないことを列挙している。

■その1

記事では、その1番目は買い物での「値切り」と指摘。中国国内や東南アジアへの旅行では値切りは普通に行われ、売る側も価格をわざと高く示しているため値切らなければ損をすることになるが、日本は社会が「誠実」で、売る側も誠実な値段設定をしており、値切りをすることは商品に価値がないと訴えていることを意味する、と解説し、できるだけ値切るべきではないとした。

■その2

2番目は「知らない人を撮影すること」。日本では他人に分別なくカメラを向けてはならず、特に子供を撮影することに日本人は敏感だ、と説明。中国国内とは違い、公共の場所でカメラを取り出せば多くの日本人は気にするので注意すべきだ、と警告している。

■その3

3番目に挙げられたのは「歩きたばこ」。日本では法律により多くの場所での喫煙が禁止され、屋外でも指定された場所で喫煙しなければならないと説明。特に駅や商業施設などの公共の場には喫煙スペースが設けられており、そうしたスペース以外で喫煙すると罰金が科せられる可能性もある、と指摘している。

同メディアは、2月の別の日にも、日本への旅行の際に注意しなければならないことについて掲載。日本のタクシー料金は中国より高く利用しないほうがいいといったことや、たばこは指定された場所で吸わなければならないことなどを指摘している。

「中国人全体のモラル疑われる」

また、韓国・済州島の済州国際空港で、中国人観光客が購入品の包装などのごみをロビーに放置しているのが問題になっていることについて、中国メディアの澎湃新聞(電子版)は2月、警鐘を鳴らす記事を掲載した。米カリフォルニア州、シンガポールなどの例を挙げ、ごみを放置する行為は「違う国なら処罰の対象になった」とし、現地の規則を把握しておく必要があると指摘。中国人全体のモラルが疑われるような行動はすべきではないと注意を促した。

このほか、中国のメディアやインターネットサイトには「日本を旅行する際の注意点」と題する記事が近年よく掲載される。
よくある項目としては
・人が集まる場所で大声で話をしてはならない
・小さな子供もトイレ以外で用を足してはならない
・電車や地下鉄では携帯電話で通話してはならない
・人をジロジロ見てはならない
・偽札はほとんどなく、人の前でお金を調べることは失礼にあたる
・エスカレーターに乗るときは片側に寄り、東京は右、大阪は左を空ける
などだ。

中国人の評価は上がっている?

一方、中国人に対する外国の評価もメディアに取り上げられることが多い。人民網(日本語版・電子版)が3月中旬、新華社の報道を引用して報じたところによると、米世論調査会社のギャラップの最近の調査で中国に好感を持っている米国人は昨年より増えて50%超となり、最近30年で最も高い割合となった。

全ロシア世論調査センターの最新調査で、中国をロシアの戦略・経済パートナーと見ているロシア人は50%に達し、その割合は2005年と比べて16ポイント上昇したとも紹介。こうした結果を踏まえ、中国の国際的イメージが近年安定して向上しているのは経済発展や科学技術のイノベーションなどの目覚ましい成果と関係があると分析される、とした。

また、中国の地元メディアによると、中国の国家観光局が2月に発表した中国人旅行客のマナーなどに関して日本を含む10カ国・地域の市民を対象にした調査で、「中国人観光客のマナーが向上した」と答えた人は全体で46・2%に上り、インドネシア、フランス、シンガポール、英国、米国の5カ国で高く評価する傾向が目立ったと紹介。当局は「中国人旅行者のマナーは数年前より確実に向上している」と胸を張ったという。

定着した「悪い」「ひどい」という悪評を覆すのはそう簡単ではないが、メディアなどでの注意喚起が繰り返されたことにより、マナーをはじめとした中国人のイメージがある程度は改善しているようだ。今後、中国人に対するプラスイメージが同国の経済成長のように急激に伸びることはあるのだろうか。

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