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「日本型IR」構想固め具体論へ 政府有識者会議初会合 夏までに大枠

2017/04/07

カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の導入に向け、有識者8人を集めた政府の推進会議が4月6日、初会合を開いた。今後の議論の進め方について座長の山内弘隆・一橋大大学院教授(商学)は、まず海外の先行モデルと異なる「日本型IR」の構想を固め、具体論へと進む考えを示した。

201704071135_1-300x0.jpg統合型リゾート施設に関する有識者会議の初会合であいさつする石井啓一IR担当相=4月6日、首相官邸(佐久間修志撮影)

石井啓一IR担当相は「日本の伝統、文化、芸術を生かし、国際競争力の高い滞在型IRを実現する必要がある」と会合で述べた。

推進会議は夏まで月2回のペースで開き、IRの区域認定制度やカジノ規制のあり方、カジノ管理委員会の組織や納付金・入場料など各論点に関して実施法案の大枠をとりまとめる。

日本のIR導入は世界で後発だけに、会合では「日本ならではの創意工夫」や「海外目線を生かした日本らしさ」の重要性を指摘する意見が相次いだ。

このため、まず、「訪問客が各地を訪れ、全国に経済効果をもたらす」(安倍晋三首相)ような日本型IR像を固めた上で、一連の制度設計へと踏み込むことにした。

会合後の記者会見で山内座長は、カジノ反対論を念頭に「庶民感覚を重視して世論とのギャップを埋めるよう進めたい」と述べた。

IR法案提出へ検討開始 独自のビジョン示せるか

IR実施法案の提出に向けた本格的な検討作業が始まった。IR推進会議の初会合で海外のIR事例が取り上げられたのは「日本型」の独自性を改めて強調する狙いがあるためだ。

米ラスベガスやシンガポールなどでは、IRが「他に観光資源のない場所に来場者を閉じ込める形で運営されている」(政府関係者)という。しかし観光資源に恵まれた日本では、まったく違うビジネスモデルが成り立つ可能性がある。

「家族連れで楽しめる」

「全国に経済効果をもたらす」

安倍晋三首相の念頭には、これまでにない開放的でクリーンなIRのイメージがある。実現すれば、地域振興や雇用創出など高い経済効果が見込まれる。

ただ、IRにはギャンブル依存症や治安悪化などに対する国民の懸念も根強い。こうした弊害の抜本的な対策につながる、独自のビジョンを示すのは、IRの実現に不可欠だ。

山内弘隆議長は「庶民感覚を重視しつつ、専門家として国民に理解できる形で進める」と述べた。悪影響を懸念する世論との“仲介役”として、推進会議は政府が責任をもって構築すべき対応策を示す必要がある。(佐久間修志)

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