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IR誘致へ大阪府・市が「IR推進局」新設 治安悪化や依存“負の側面”に対策

2017/04/05

政府が整備に向け本格検討に入ったカジノを含む統合型リゾート施設(IR)。経済成長の起爆剤として誘致に期待を寄せる大阪府と大阪市では、今年度から組織を強化し、ギャンブル依存症や治安悪化といった“負の側面”への対策に本腰を入れ始めた。

201704052133_1-300x0.jpg大阪府と大阪市がIRの誘致を進める人工島・夢洲=大阪市此花区(本社ヘリから)

「懸念されている依存症などへの処方箋を作り上げることが、一番重要なポイントになる」。4月3日、今年度から新設された府市の共同部署「IR推進局」の発足式で、松井一郎知事はこう強調。坂本篤則局長は「大阪、関西経済の持続的成長の実現に向け、全力で取り組む」と意気込んだ。

IR推進局は府市の職員計31人で構成され、施設や会場のあり方などを盛り込んだIR構想案をとりまとめるほか、依存症対策などについての検討を進める。

府市が誘致を目指しているのは同市の人工島・夢洲(ゆめしま)で、府はIR開業による経済波及効果を毎年6300億円などと試算。すでに10社以上が府を訪問するなどIR事業者の関心は高い。ある事業者は「大規模で質の高いリゾートを開発するための、あらゆるものがそろっている」と評価する。

一方、誘致により懸念されるのがギャンブル依存症の増加や治安の悪化だ。国への設置認定の申請に向けては、地元議会の同意が不可欠だが、「府民理解は不十分な状態」(担当者)。このため、IR推進局では、ギャンブル依存症などの対策を検討するほか、府内各地でIRに関する説明会を開催する予定だ。ギャンブル以外の依存症を含めた支援体制を強化することで、府民の理解促進を目指す。

IR推進局の担当者は「国内初のカジノに不安が生じるのは当然。広く依存症対策について検討し、府民に説明していきたい」と話した。

「ギャンブル依存症にならない仕組みを」和歌山県知事、日本人入場制限を政府に要望へ

カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致を掲げる和歌山県の仁坂吉伸知事は4日の定例会見で、県や和歌山市が誘致の前提としているカジノへの日本人の入場制限について、「われわれのやり方が可能になるように(政府に)働きかけたい」と述べ、今年中にカジノの運営方法の基準などを定める実施法案を提出する予定の政府に対し、要望していく考えを示した。

仁坂知事は「県民にはギャンブル依存症への恐怖心があり、依存症にならない仕組みを作らなければならない」と改めて表明。その上で、「日本人が(カジノに)入れない形のIRをつくりたい。(入場制限が)駄目だとならない制度にしてほしい」と語った。実施法案など誘致に向けた制度設計に県の考えを反映してもらえるよう、政府に働きかけるという。

一方、県内の誘致候補地には、和歌山市内の「コスモパーク加太」と「和歌山マリーナシティ」、白浜町の「旧南紀白浜空港跡地」の3カ所が浮上しているが、白浜空港跡地については、「白浜は関空から遠い。可能性は捨てていないが、やはり和歌山市だ」と述べ、誘致候補地を市内に絞る可能性を示唆した。

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